G-Callはなぜ、安価な通話サービスを提供できるのでしょうか。
そもそもG-Callは「いつものスマホやフィーチャーフォン」で、安価な電話回線を使えるようにするサービスです。普段使っている携帯電話会社を変える必要も、料金プランを変える必要もありません。
サービスに申し込むと、相手の電話番号に専用の4桁番号(プレフィックス番号)を付けることで、安い通話料で電話をかけられるようになります。
この4桁番号を付けて電話をかけると、携帯電話会社とは別の電話回線につながるのですが、G-Callが通信事業者と大口割引で契約しているため、安い通話料金で提供できるようになっています。
そのためG-Callのユーザーは低料金の電話回線を通して電話がかけられるのです。しかもIP電話と違い、安価でありながら通話品質が良いのもポイントです。
G-Callは基本料金も発生しないので、4桁番号を付けなければ、今まで通りの料金でかけられます。4桁番号を付けて通話したときだけ、通話料が30秒10円と半額以下になるのです。
ただし事前に申し込みをしていないと、この4桁番号を付加する方法は使えないので、ホームページから申し込みましょう。
申し込む際に気をつけたいのが「申込電話番号」です。G-Callを使う電話番号を登録するもので、フィーチャーフォン(ガラケー)はもちろん、PHS、スマホ、固定電話でもOK。複数の番号を登録することもできますが、以下の番号は登録できないので注意が必要です。
申し込むと翌日以降に開通し、メールで通知が届くので、あとは登録した電話番号のケータイを使います。
それでは、大手携帯電話会社の料金プランで通話した場合と、G-Callを使った場合の料金を比べてみましょう。通話がメインなのでフィーチャーフォン、PHSの料金プランで比較し、G-Callは各社の基本料金が安いプランで使います。
想定利用時間は1カ月40分。普段はあまり通話をしないけれど、毎月4回程度、他社ケータイ宛に10分の通話がある人という設定で料金を計算しました。
比較表を見ると、ドコモの「タイプシンプルバリュー」、auの「プランEシンプル」とG-Callの組み合わせが月1602円と安いのが分かります。基本料金が安い上に、高かったはずの通話代も半額になりました。ソフトバンク、ワイモバイルの場合も、そのまま通話をするよりは安いですね。
長い通話が多い人は、「通話定額」のほうが有利になりますが、それでも月78分までなら、ドコモ、auの基本料金が低いプランとG-Callの組み合わせのほうが月2362円で安く済みます。
最後に、サービスを使う上での注意点を見ていきましょう。
G-Callに申し込んでいても、電話番号に「4桁番号」を付けなければ安くならない点には注意が必要です。また、4桁番号を使えるのは、登録した電話番号の入ったケータイや固定電話機からのみになります。
国内発信専用なので、海外では利用できません。G-Callの国際電話は「日本国内から海外へかける」場合に使うことになります。
さらに国内発信であっても、110番、119番といった3桁特番、フリーダイヤル、ナビダイヤルなどへの通話もできません。これらの番号には「4桁の番号」をつけずにかけるようにしましょう。
家族間通話や、同じ携帯電話会社同士の通話、通話定額の人も注意が必要です。本来なら無料で通話ができる相手でも、G-Callを使うと30秒10円の通話料が発生します。このときも4桁番号を付けずに電話をかけましょう。
また機種変更やMNPは問題ありませんが、ケータイや固定電話の解約に注意。G-Callへ連絡が必要です。
というのも電話番号は、解約後に一定期間が過ぎると第三者に割り当てられます。G-Callを契約したままだと、あなたが以前使っていた電話番号で第三者がG-Callを利用してしまい、通話料があなたに発生する可能性があるので注意が必要です。
格安通話サービス(第三者課金サービス)のポイントは、「基本料金を安く」しながら「通話代も安く」できるという“携帯会社の料金プランで実現できない節約”ができるところ。仕事の通話が多いビジネスパーソンは、検討してみてはいかがでしょう。
G-Callにはスマホアプリが用意され、スマホユーザーなら4桁番号のオン/オフが簡単にできます。しかし、アプリがないフィーチャーフォンユーザーはどうすればいいのでしょう? 電話をかけるたびにいちいち4桁番号を入力するのは面倒ですよね。
そんなフィーチャーフォンユーザーは、「プレフィックス設定」を使うと便利です。プレフィックス設定に、あらかじめ4桁番号を登録しておけば、電話をかけるときに簡単に番号を加えることができます。
多くのフィーチャーフォンは「プレフィックス設定」に5件の番号が登録できます。1件目には最初から国際電話用の番号が登録されているので、2件目以降に4桁番号を登録しましょう。
あとは普段通り電話番号を入力し、電話をかける前にサブメニューやメニューを開きます。ここで「番号付加設定」といった項目からプレフィックス設定の番号を選ぶことができます。4桁の番号を選ぶと、入力した番号に4桁番号が付加されます。あとはそのままかけるだけ。相手に付加した4桁の番号は表示されないので、不審に思われることもありません。
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