ノートサイズに依存せず、手紙メモの“手軽クラウド保存”が可能に:デジタルペンと人力文字解析サービスの最強タッグ?
ペンテルのデジタルペン「airpenPocket」が人力文字解析サービス「O-RID KYBER」に対応した。Bluetooth経由でスマートフォンやPCに手書きメモをデジタルデータとして保存できる。
ぺんてるは10月20日、筆跡を電子データとして保存するデジテルペン「airpenPocket」が人力のオンライン文字解析サービス「O-RID KYBER」に対応したと発表した。11月30日までの期間限定でairpenPocketのユーザー登録をした人を対象に無償トライアルを開始し、2011年度中の本格運用に向けて順次ブラッシュアップを進める。
airpenPocketは、紙に書いたメモをBluetooth経由でスマートフォンやPCにリアルタイムに送信できるデジタルペン。手書きメモはデジタルデータとして保存できるため、メモをEvernoteなどのクラウドサービスに保存したり、TwitterやFacebookに投稿したいユーザーに最適なツールだ(関連記事:Bluetoothで全部ワイヤレス転送! デジタルペン「airpenPocket」登場)。実勢価格は約1万7800円。
今回O-RID KYBERに対応したことで、これまで完ぺきな文字認識が困難であった図や文字が入り組んだ複雑な書式でも、人の目が入る解析によって高確率でデジタル化できるようになった。O-RID KYBERの解析精度については、9月の説明会で提供元のオーリッド三浦雅弘代表取締役が「OCR処理できないケースは0.1%」と自信を見せるほど(関連記事:アナログノート+高精度OCR――スマホ連係「KYBER SmartNote」)。
利用に当たっては、専用のクライアントアプリをスマートフォンやタブレットにインストール必要がある(現在はAndroid OSにのみ対応)。手書きメモをデジタル化してスマートフォンに転送可能とする類似ツールは、キングジムの「SHOT NOTE」やコクヨS&Tの「CamiApp」などのノート製品が出ている。今回のairpenPocketのアプローチは、ノートサイズに依存せずに手書きメモを高精度でデジタル保存できる点が差別化ポイントとなりそうだ。
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