“W-CDMA+Pocket PC”の回転2軸端末〜Vodafoneが出展CeBIT 2005

» 2005年03月14日 18時13分 公開
[山根康宏,ITmedia]

 各国の通信キャリアが注力しているビジネスユーザー向けサービス。最近では「Pocket PC Phone Edition」を内蔵した端末の人気が高まっている。

 欧州では英Vodafoneが「VPA」(Vodafone Personal Assistant)、独T-mobileが「MDA」、英O2が「XDA」などのブランド名で、同じ端末を販売している。携帯電話(GSM)に加えWi-Fi、Bluetoothを搭載しており、ネット接続やPCとの連携が容易なのが特徴だ。

 「CeBIT 2005」会場では、W-CDMAに対応した最新機種のプロトタイプが展示されていた。端末名は、T-Mobileが「MDA IV」、Vodafoneが「VPA IV」。型番の「IV」は、シリーズの4代目であることを意味している。

Photo 「MDA IV」。回転2軸ヒンジを採用しており、液晶面を表に出して使うことも。縦表示/横表示の切り替えが可能


Photo 液晶面を表に出せば情報ビューワとして、縦表示にすればPDAライクに利用できる。サイズは似たようなスタイルのザウルスより一回り大きい

 MDA IV/VPA IVは、OSにWindows Mobile 2003 SE、あるいはそれ以降の最新版を採用予定。GSM 850M/900M/1800M/1900MHzに加えW-CDMAにも対応しており、Wi-FiやBluetooth機能も備える。ディスプレイは約6万5000色TFT液晶、解像度は640×480ピクセルで、Pocket PC Phone Edition端末としては初めてVGAをサポートした。

 プロセッサ速度は520MHz。内蔵メモリの容量は未定で、SDカードスロットを装備している。カメラは液晶画面側にテレビ電話用の30万画素クラス、背面にメガピクセルクラスのものを搭載予定。QWERTY配列のフルキーボードも装備する。

 詳細スペックには不明な点も多いが、両社ともに今夏以降、遅くとも秋には発売予定だと話す。日本市場での展開が気になるが、「ヨーロッパ以外のVodafoneグループでの採用は現時点では未定」(Vodafoneブースの説明員)だという。

Photo 背面には1.3メガピクセルカメラを備える。スタイラスペンはヒンジ部分の裏側に収納


Photo 本体左側(液晶を表に反転させると下部)にはSDカードスロット、電源キー


Photo こちらはVodafoneブースにあった「VPA IV」。内部スペックは「MDA IV」と同様と思われる


Photo 参考:T-Mobileの最新現行機種「MDA III」。スライドさせるとフルキーボードが現れる

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