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2005/09/09 17:56 更新

BREW最新事情:
BREWの特徴を生かしたビジネスアプリとは (2/4)


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 ナビタイムジャパンの大西啓介社長は、「ケータイビジネスを革新する技術BREW―第三世代携帯電話の次を目指すクアルコムの戦略に迫る」掲載のインタビューで、NAVITIMEをBREWで開発するメリットとして、処理速度の速さ、海外展開の容易さ、移植作業期間の短さを挙げた。特に、処理速度の速さについては、具体的に「同じCPU、同じアルゴリズムで携帯Java版とBREW版の地図描画の動作確認をした結果、BREW版のほうが10倍速かった」と述べている。

 海外展開の容易さとは、課金のしやすさを指す。海外では、キャリアの課金システムが整備されている日本のような国ばかりではないからだ。BREWが(=クアルコムが)持っている配信・課金システムを使えば、海外展開時にも課金は容易になる(8月12日の記事参照)

 このようにNAVITIMEの技術は個人向けサービスとしてなじみが深いが、ビジネス向けソリューションにも展開が見込まれている。BREW版ナビゲーションSDKを開発することにより、地図ナビゲーションのBREWアプリをライブラリ化し、BREWエクステンションとして提供する、などだ。例えば、生命保険外交員用のナビシステムを開発したいという時に、このエクステンションを使えば、開発期間や工数が大幅に削減できることになる。

 またKDDIでは、「NAVITIME」を核とする「EZナビウォーク」とBREWアプリ「2次元コードリーダ」とを連携する機能も提供している(2004年6月9日の記事参照)。この機能により、「2次元コードリーダ」を起動して住所情報を含んだQRコードを携帯電話のカメラから読み込むだけで、その場所の地図を画面に表示できる。これも、「NAVITIME」の柔軟なインタフェースが可能とするソリューションといえる。

メディアソケットのビジネス向けメーラー「POPメーラ」

 「BREWとは何か?(前編)」でも述べたように、BREWのプラットフォーム化によって、子ども向けや高齢者向けなど、特定のユーザーに合わせて、携帯電話が簡単にカスタマイズできるようになると期待できる。

 その場合大切になってくるのが、各対象ユーザーにとって使いやすいメーラーや、特徴のあるブラウザなどを用意することだ。端末にプリインストールされているメーラーやブラウザは、汎用的なものである半面、あるユーザーにとっては使いにくいものとなる。ユーザーが特化されている場合は、ユーザーに合わせて特化したアプリが必要になってくるだろう。

 今年2月、メディアソケットは本格的なビジネス向けメーラーの提供を発表した。それが「POPメーラ」である(2月28日の記事参照)。「POPメーラ」は、BREW携帯からPOPメールサーバへアクセスし、例えば、外出先でも会社のメールアドレスでのメール送受信が可能となるBREWアプリである。

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 この「POPメーラ」には、携帯電話用メーラとしてビジネス用途にも本格的に利用できるように、動作の軽快さ、各種ショートカット機能、あらかじめ設定した返信メッセージをワンタッチで返信する機能、マルチアカウント対応などが盛り込まれている。また、ビジネスメールという企業資産を扱うアプリであることに留意して、アプリを起動するためのパスワードを設定すると共に、パスワードを一定回数誤入力すると、保存しているメールや設定情報を消去する機能も実装されている。

 「POPメーラ」は、ビジネスユースに特化して開発された結果、アプリとしての配布・設定方法も通常とは異なっている。ユーザはまずKDDIに申し込み、専用のWebサイトからBREWアプリをダウンロードして利用するのだが、その際「PC設定ツール」が合わせて提供される。社内の管理者はPC設定ツールを使い、PCであらかじめ設定情報等を入力、携帯電話に送信する。こうすることで、多数の携帯電話に対して、簡単・確実にメールの各種設定を行えるのだ。

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[平野正喜,ITmedia]

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