非接触ICチップ、FeliCaを搭載した携帯電話、「おサイフケータイ」。この分野の草分けであるNTTドコモはもちろん、au、ボーダフォンもラインアップにFeliCa対応端末を加えることを明言しており、2005年中には3キャリアに対応端末が出揃う見込みだ。2006年には、おサイフケータイは携帯電話の基本機能になるだろう。そう、おサイフケータイの普及は、すでに既定路線になっているのだ。
携帯電話の買い換えサイクルは約2年と早いことを考えても、おサイフケータイが、今年から来年にかけて一気に普及することは容易に想像できる。これまで一部の企業やユーザーのものだったおサイフケータイの利用も、今後は一般化してくる。特に小売業やサービス業では、おサイフケータイを使ったマーケティング、いわゆるCRM(customer relationship management)活用を真剣に考えるべき時期にきている。
しかし、ITを専門としない事業者にとって、おサイフケータイ対応は容易ではない。携帯電話業界の構造や、現在のおサイフケータイの仕組みが複雑だからだ。
まずおサイフケータイを店舗チェーンのCRMで使うには、携帯電話内蔵の「モバイルFeliCa」に対応したアプリケーションソフトを用意する必要がある。しかしこのソフト開発は容易ではない。NTTドコモ、au、ボーダフォンの3キャリアは、採用するソフトの開発言語や仕様が異なり、それぞれ別個のサービスアプリを開発・検証しなければならない。また、各キャリアのおサイフケータイの仕様は統一されているとはいえ、それでも新端末が発売される度にサービスの検証試験は必要になる。携帯電話は新機種発売のサイクルが短く、数も多いので、この検証も負担が大きい。
また、事務的な負担もある。利用事業者がおサイフケータイ対応アプリを開発・提供する場合、携帯電話キャリアと、モバイルFeliCaの管理元であるフェリカネットワークスにさまざまな申請処理をする必要がある。また開発したアプリに関しては、キャリアの審査・検証も受けなければならない。
これらのハードルは、新たに「おサイフケータイ対応CRM」を導入したいと考える事業者にとって頭の痛い問題だ。コミュニケーション機能を持つおサイフケータイはCRMツールとして魅力的だが、あらゆる事業者が独自でシステム構築するには負担が大きいものでもあるのだ。
NECの「トクトクポケット」は、“効果は大きいが、導入のハードルが高い”、おサイフケータイ対応を容易に実現するソリューションパッケージである。ターゲットはさまざまな規模のチェーン店システムで、POSレジと連携したCRMを実現できる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
提供:日本電気株式会社
制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2005年10月31日
Special
PR注目記事ランキング