東日本旅客鉄道(JR東日本)と東京モノレール、東京臨海高速鉄道、パスモは12月21日、2007年3月より順次、お互いの利用可能エリアを乗り降りできるIC乗車券の相互利用サービスを開始することを発表した。現在Suicaやパスネット、共通バスカードで利用している路線が、1枚のICカードで乗り降り可能になる。
現在関東の私鉄各社で利用できるパスネットと、東京・神奈川・埼玉・千葉のバス各社で利用できる「バス共通カード」の機能を合わせた非接触ICカード「PASMO(パスモ)」を新たに発行。Suicaと相互に互換性を持たせる。
PASMOは、Suicaと同様に事前にお金をチャージして利用するプリペイドタイプのカードとなり、チャージの上限は2万円。定期券タイプのPASMOも発売される。電子マネー機能も備えており、こちらもSuica(モバイルSuicaを含む)と互換性を持たせる。
Suica、PASMOが利用可能な交通事業者は以下の通り。
カード種類 | 事業者名 |
---|---|
Suica | 埼玉新都市交通、東京モノレール、東京臨海高速鉄道、東日本旅客鉄道、ジェイアールバス関東、仙台空港鉄道 |
PASMO(鉄道事業者) | 伊豆箱根鉄道、江ノ島電鉄、小田急電鉄、京王電鉄、京成電鉄、京浜急行電鉄、埼玉高速鉄道、相模鉄道、首都圏新都市鉄道(つくばエクスプレス)、新京成電鉄、西武鉄道、多摩都市モノレール、東京急行電鉄、東京地下鉄、東京都交通局、東武鉄道、東葉高速鉄道、箱根登山鉄道、北総鉄道、ゆりかもめ、横浜高速鉄道、横浜市交通局、横浜新都市交通、関東鉄道※、千葉都市モノレール※、舞浜リゾートライン※ |
PASMO(バス事業者) | 伊豆箱根鉄道、江ノ島電鉄、小田急バス、神奈川中央交通、川崎市交通局、川崎鶴見臨港バス、関東バス、京王電鉄バス、京成バス、京浜急行バス、国際興業、相模鉄道、西武バス、立川バス、千葉交通、東急バス、東京都交通局、東武バスセントラル、西東京バス、箱根登山バス、日立自動車交通、富士急行、船橋新京成バス、平和交通、山梨交通、横浜市交通局 |
なお、バス利用時の割引は継続する見込みだが、運用面の詳細は未定で、各事業者ごとに検討中だという。
Suica、PASMOの両方で使える、共通のサービスもスタートする。1つは子ども用カードの発行。Suicaには子供用カードがなかったが、PASMOとの相互接続に合わせ、Suica、PASMO共に子ども用カードが新たに発行される。
また、カードを紛失したときなどに備え、機能の停止、残高を保証しての再発行などに対応する「記名SFカード」も新たに発行される。これまでSuicaでは定期券のみ機能停止、再発行に対応していたが、記名SFカードはこれを一般乗車券にも拡張したもの。
子ども用カード、記名SFカードを発行するには、氏名、性別、生年月日などの登録が必要になる。
また、残高があらかじめ設定した金額を下回った場合、自動改札機にタッチすると、クレジットカードから自動的に設定金額がチャージされる「オートチャージサービス」がスタートする。JR東日本ではSuica向けにオートチャージサービスを先行して2006年のうちに先行して開始する予定。対応カードは、ビュー・スイカカードとなる。
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