NTT西、無線ICタグを利用した「鳥獣害対策支援システム」を提供開始

» 2006年06月26日 23時16分 公開
[ITmedia]

 NTT西日本は6月26日、無線ICタグを利用した「鳥獣害(猿害)対策支援システム」の提供を28日より開始すると発表した。

 同システムは、全国の農村を中心に深刻化する野生鳥獣による農作物被害の防止を支援するため、農作物に被害を及ぼす野生鳥獣に無線ICタグを装着し、その生態・行動を把握することで野生鳥獣の田畑等への接近を住民などに通知するもの。

 例えば、20から30頭の群れをなして行動するサルの1頭に、無線ICタグの一種であるRFIDタグを装着。そのサルが監視エリア内に侵入すると、RFIDタグの情報を監視装置のレシーバーがキャッチし、即座にメールなどで住民などに通知するなどの機能を持つ。同システムの利用により、住民などによる常時監視が不要となるメリットがある。

 装着するRFIDタグはマルチホップ機能を搭載し、監視エリア内にRFIDタグを複数設置することで、通信設備の設置困難な山間部などでも同システムの構築が可能。429MHz帯の電波を利用するため、無線免許の申請、無線従事者の配置も不要となっている。価格は監視装置、RFIDタグ1個、サーバ、アプリケーションソフトウェアなど一式で210万円から。

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