名古屋の人なら知っている!? Edy専門フリーマガジンの正体は――Edy NAVI(前編) (1/3 ページ)

» 2006年08月24日 00時10分 公開
[吉岡綾乃,ITmedia]

 ビットワレットが運営する、FeliCaを利用した電子マネー「Edy」。そのEdyの月別利用総額を都道府県別に見ると、2位に位置するのが愛知県だ。

 Edyユーザーが多いだけでなく、使える場所が多くなくては、利用額が高くはならないはずである。実際、名古屋ではチェーン店はもちろん、雑貨屋や古着屋、居酒屋といった個人営業の小規模な店舗でもEdyを使えることが多い。

 そんな“Edyが使えるお店”に置かれているのが「Edy NAVI」というフリーマガジンだ。「TokyoWalker」などのタウン誌によく似た作りで、中を開くと、ぺージのほとんどを店舗紹介に費やしている。リクルートの「hotpepper」のようなクーポン情報も多い。

 ただしEdy NAVIがほかのタウン誌と違うのは、掲載されているお店がすべてEdyが使える、という点。Edyが使えるお店だけをターゲットにしたフリーマガジンなのだ。愛知・三重・岐阜・静岡の4県にあるサークルK全店やドコモショップには、Edy Navi専用の棚が用意されて最新のEdy NAVIが置かれており、読みたい人は自由に持ち帰ることができる。このほか名古屋を中心に、各地のEdyが利用できる店舗で配布されている。

 Edy NAVIを出版・配布している「ジャパンエリアコードTV」とはいったいどんな会社なのか? 名古屋・伏見にある編集部にお邪魔し、編集長の石川正雄氏に詳しく話を聞いてきた。

photo 東海4県で無料配布されているEdy NAVI。左が創刊号
photo ジャパンエリアコードTV取締役、Edy NAVI編集長の石川正雄氏

おトク情報を満載して「使いたい」気持ちにさせる

 Edy NAVIを読んで、特に印象に残った点が2つある。

 1つは、名古屋ではEdy加盟店が“点”ではなく“面”で展開しているということ。「大須商店街全体」「栄キタの地下街全体」など、エリア全体でEdy対応している地域がいくつもあり、雑貨店や古着ショップといった、小規模な個人経営の店舗でもEdyを導入しているのだ。エリア内であれば、その中のどのお店でもEdyが使える、という安心感があるのは大きい。東京の場合、Edy対応店舗はコンビニやドラッグストアなどの大手チェーン店が中心で、“あるエリアにいけばお財布がなくても生活できる”というところは一部の特殊なビルくらいしかないのとは対照的だ。

photo 2005年6月号のEdy NAVIに掲載されている大須「Edy」マップ。大須はエリア全体でEdyを導入したため、地図内にあるほとんど全ての店舗でEdyを利用できる(2005年6月15日の記事参照)
photo Edyが利用できる大須商店街の店舗の中からいくつかをピックアップして紹介したページ。電脳街のイメージが強い大須だが、最近はインテリアショップや雑貨店、古着店などができおしゃれなエリアに変わりつつあるという

 もう1つは誌面の中で、Edyが利用できる店舗を単に紹介するだけでなく、Edyで支払うと「xx%オフ」「xxx円引き」「xxxプレゼント」といった“おトク情報”をたっぷり盛り込んである点だ。おサイフケータイやEdyカードを持っている人を、「ちょっと使ってみようかな」という気持ちにさせるには十分である。

 おトク情報はEdyだけでなく、「ドコモのおサイフケータイで払ったらxx%オフ」「ANAマイレージクラブ会員ならマイルが2倍」といったものも多い。それぞれ前者はドコモ東海との、後者は全日空とのタイアップによるものだ。

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