「おサイフケータイで電車に乗る」――日本で最初にこのシステムを実現・運用開始したのは、愛媛県の鉄道会社、伊予鉄道だ。
伊予鉄道グループのICカード「ICい〜カード(FeliCa内蔵カード)」「モバイルICい〜カード(ドコモのおサイフケータイ用アプリ)」が登場したのは、2005年の8月24日(2005年8月23日の記事参照)。JR東日本の「モバイルSuica」開始(1月28日の記事参照)よりも5ヵ月早い。モバイルICい〜カードはサービス開始当初からおサイフケータイに対応した日本初のFeliCaシステムであり、さらに電車・路面電車・バス・タクシーなど複数の公共交通で使えるユニークなものだった。
あれから1年余り。2006年9月1日から、ICい〜カード/モバイルICい〜カードが本格的な電子マネー機能を搭載。まずは伊予鉄グループの指定店舗43ヶ所から、導入を開始した(8月11日の記事参照)。公共交通系電子マネーとしては、JR東日本の「Suica電子マネー」、JR西日本の「ICOCCA電子マネー」、そしてスルッとKANSAIの「PiTaPa」が有名だが、“地域密着型”のICい〜カードはどのような展開をしているのか。さっそく松山市に足を運び、試してみた。
松山市の中心部は伊予鉄道の松山市駅であり、ここから郊外線として電車が3方向に伸びているほか、バス・路面電車の拠点駅にもなっている。松山市駅には、駅ビルとして「いよてつ高島屋」があり、ショッピングの面でも中心だ。繁華街は大街道商店街と銀天街商店街であり、松山市駅からL字型に繋がっている。さらに大街道商店街の入り口には路面電車の駅もあり、公共交通がぐるりと取り囲む形になっている。
さて、ここでICい〜カードの現状について整理しておこう。
伊予鉄道グループが発行するICい〜カードは、伊予鉄道が発行主体になるプリペイド型の「ICい〜カード」「モバイルICい〜カード」と、伊予鉄高島屋が発行主体になるポストペイ型の「ローズカード(IC機能付き)」の2種類がある。
伊予鉄道は市内の公共交通をほぼ面でカバーしており、いよてつ高島屋という“ショッピングの中心”を押さえている。さらに大街道方面では、商店街の導入はこれからだが、伊予鉄会館など伊予鉄グループの施設では導入が始まっている。公共交通を軸に、まずは自社グループからサービスを展開し、その効果を実証していくシナリオだ。
ICい〜カードの電子マネー展開の中で、重要な役割を果たすのが、駅のコンビニと駅ビルだ。いわゆる、駅ナカと駅ウエである。
まず駅ナカのコンビニ「い〜ショップ」は、コンパクトな店舗ながら松山市駅にあることもあり、来店者が絶えない駅コンビニだ。取材時はICい〜カード対応から約1週間しか経過していなかったため、利用率などの数字はまだ出ていなかったが、ICい〜カードユーザーの乗降が多い場所でもあるので、「今後の利用率向上にはかなり期待できる」という。
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