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モバイルSuicaより進んでる?:

松山はおサイフケータイ先進都市――写真で見る「ICい〜カード」 (2/3)

2006年09月11日 14時14分 更新

 一方、いよてつ高島屋は、飲食店など一部店舗でICい〜カードの電子マネーに対応している。いよてつ高島屋は、独自のショッピングクレジットカード「ローズカード(IC機能付き)」を発行して、ポストペイ型のサービスを提供している。ローズカードの発行枚数は現在約16万枚であり、電子マネーのサービスは、これらの優良顧客に対して利便性向上を提供する目的もある。

 また、ローズカードはポストペイなので、残金を気にせず、ショッピングや飲食で利用できるのもポイントだ。その使い勝手は、電子マネーよりもFeliCaクレジットに近い。特に飲食店街などでは便利そうである。

photophoto 松山市駅の駅ビルにもなっている「いよてつ高島屋」。飲食店を中心にICい〜カードに対応している。また、ICい〜カード機能を持つクレジットカード「ローズカード」の発行主体でもある

photo 市民の足である路面電車はもちろんICい〜カード対応。利用料金が安いので小銭いらずは便利だ。10%の割引料金適用や、利用回数が増えると自動的に1日料金適用になるのはうれしいところ。
photo 路面電車の大街道駅すぐ近くにある「いよてつ会館」。複数の飲食店が入っており、こちらでもICい〜カード電子マネーが利用できる。今のところ電子マネー導入はグループ内のみだが、近い将来は大街道など地元商店街への展開が始まるだろう。

空港でもICい〜カード

 ICい〜カードの電子マネー展開は、松山市駅を中心に進んでいるが、少し離れたところでは松山空港でも一部店舗で導入されている。こちらも、まずは伊予鉄グループ内からということで、自社のおみやげ物屋とレストランからだ。

 周知のとおり、全国の空港は全日空や日本航空の肝煎りでビットワレットの「Edy」やJR東日本の「Suica電子マネー」の採用が進んでいる。伊予鉄グループのショップも例外ではなく、Edyのリーダー/ライターが設置されていた。

photophoto 市街地からは離れるが、松山空港の伊予鉄関連店舗にもICい〜カード導入が始まっており、現在は2店舗が対応している。

photo デンソー製ハンディターミナル型リーダー/ライター

 さて、ここまでで気付かれたと思うが、各店舗のリーダー/ライターはデンソー製のハンディターミナルで整備されている。伊予鉄がタクシーで使っていたものを店舗向けに流用したのだ。将来的に駅コンビニや飲食店などは「(運用速度を向上させるために)POSレジ連動の据え置き型リーダー/ライターを検討している」(eカード企画営業課長の伊賀上泰伸氏)とのことだが、その際は他の電子マネーやFeliCaクレジットの共用化も検討しなければならないだろう。FeliCaを使った電子マネーやクレジット決済はリーダー/ライターの共用化をめぐって合従連衡の模索中だが、そのような混沌に地域密着の電子マネーが巻き込まれないためにも、当面はタクシーで使うハンディターミナルを流用して様子見するというのは、よいアイディアかもしれない。

交通系の整備も着実に進む

 ICい〜カードの大きなトピックスは、駅ナカ・駅ウエ、そして街ナカへの電子マネー機能の展開であるが、公共交通事業でのICい〜カード整備もこの1年で着実に進んでいた。

 その象徴ともいえるのが、松山市駅の改札口にあるICい〜カード改札機だ。昨年は2台だったICい〜カード改札機が今年は3台に増設され、従来型の自動改札機は減らされていた。ICい〜カードの利用客は着実に増えている。さらに券売機近くにはおサイフケータイ対応の自動チャージ機が設置されており、ユーザーがチャージする光景も自然だ。

photophoto 松山市駅に設置されているICい〜カードの自動チャージ機。JR東日本のSuicaチャージ機は、チャージができるのはカードのみでおサイフケータイの現金チャージはできないが(現金でチャージするにはNEWDAYSのレジへ行く)、伊予鉄の自動チャージ機はおサイフケータイにも対応している。

photophoto 松山駅では、ICい〜カードの改札機が増設され、従来タイプの自動改札は数が減りつつある。「ゲートのない改札機」をするりと通る利用客の姿も、ごく自然な光景になっている。

[神尾寿,ITmedia]

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