Broadband Weekly Top 10(2月24日〜3月2日)
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【国内記事】 | 2002年3月4日更新 |
1位: 「IP電話の技術は当然,開発している」――NTT東,古賀氏
3位: FTTHで多チャンネル放送,NTTとスカパーが実験開始
6位: 「IP.net JAPAN 2002」でIP電話の近未来を探る
7位: 3月末スタートの東京電力のFTTH,1ユーザ1芯占有で月額1万円を切る?
10位: 「BROADWAY CHANNEL」発表会ふぉとれぽーと
先週は,NTT東西地域会社のIP電話サービスに関係する記事が注目を集めた。具体的なスケジュールは決まっていないものの,研究開発とサービスの検討は進んでいる,というものだ。
3月1日に行われた定例社長会見において,NTTの宮津純一郎社長は「(IP電話サービスを)“やる”か“やらないか”と聞かれたら“やる”と答えるが,すぐにはできないだろう」とした。IP電話サービスを実施するのは規定路線だが,問題はそのカタチ。スタンスとしては,NTT東日本の古賀哲夫取締役と同じだ。
宮津氏の言葉からは,ユニバーサルサービスとして加入者電話を提供しているNTTならではの懸念が読みとれる。同じISPのユーザー同士が無料のインターネット電話を使っていても「結構な話」で終わる。しかし同社の場合は,「どこにでも繋がらなければならない,話ができなければならない,ということになってくる。現に6000万も電話が普及しているのだから,お客様から見れば,今までの電話と同じように扱えないのか,ということになる」(同氏)という。
総務省の「IPネットワーク技術に関する研究会」は,IP電話サービスに「030」などで始まる15桁の電話番号を付与する方向で検討している(1月7日の記事を参照)。実現すればIP電話で着信も可能になるが,同時にNTT地域会社が提供するIP電話サービスといえども,移行時には電話番号変更が必要になるだろう。
「携帯電話のように,特別な電話番号を回すとその人にかかるという仕組みになっていくのだろう。そういう類の議論がまたこれから必要になってくる。その仕組みについては,(NTTは)今日時点ではまだ白紙だ」(同氏)。
利用者にとって,電話番号の変更などは極力避けたい話。事業者側から見ても,PCユーザーがメイン顧客層だったISDNやADSL(ISDN固有番号からアナログ電話番号への変更)のときに比べ,消費者の理解は取り付けにくい。番号変更を伴う形でIP電話サービスを提供するのなら,「少し話が厄介になる」という宮津氏の言葉は,かなり本音に近いように思える。
また,仮に固定電話と遜色ないIP電話サービスを実現したとして,それは「ユニバーサルサービス」になるのだろうか。低価格の電話サービスを地域限定で提供した場合,ほかの地域に住む人々から反発が出る可能性が高い。フレッツ・ユーザー限定にしても,非PCユーザーの反感を招くだろう。
NTTが,6000万世帯の電話利用者を納得させるカタチでIP電話を提供できるまでには,いま少しの議論と時間が必要のようだ。
関連リンク
社長会見のポイント(NTT持株会社)
IP電話向けの電話番号を設定へ〜総務省
[芹澤隆徳,ITmedia]
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