天国で喜んでいる? お葬式の「早割」チケットが売れている水曜インタビュー劇場(葬儀公演)(3/6 ページ)

» 2015年08月12日 08時00分 公開
[土肥義則ITmedia]

お客さんからクレーム

土肥: 話は変わりますが、お客さんから葬儀に関してクレームがくることはあるのですか?

八田: ございます。「地元の葬儀社の言葉づかいがなっていない」「マナーがなっていない」といったクレームがあります。

土肥: でも直接は関係ないですよね。それは現場の話なので。

八田: いえ、そうしたクレームをちょうだいすれば、その場で私たちは謝罪しなければいけません。トラブルが起きて、弁済しなければいけない事態になれば、私たちが支払わなければいけません。逆に、お客さんが支払い困難な状況になった場合、私たちが葬儀社に立て替えなければいけません。

土肥: たくさんの責任を背負っているんですね。ところで、お客さんと頻繁にトラブルを起こす葬儀社は、契約を見直すこともあるのですか?

八田: あります。「言葉づかいが悪い」とか「故人を粗末に扱う」といったクレームがくれば、担当者を代えてもらうことがあります。前回もお話しましたが、私たちは基本的に葬儀の場に立ち会いません。だからといって、そこでトラブルが起きては困ります。なので、葬儀会社とやりとりするときに、採点をしているんですよ。

土肥: 採点!? どのように?

八田: A社の○○さんの言葉づかいは……、B社の○○さんの対応は……といった感じで採点をして、評価が高い葬儀社については優先的にお声がけさせていただいています。

土肥: なんと!

八田: 評価があまりにも低いところは、問題が起きる可能性が高い。また問題が続くような場合、イエローカードを出すようにしています。それでも問題が続くようでしたらレッドカードを出すようにしています。

広報N: 先日、ある葬儀社へ行ったときに、そこの支配人にこのように言われました。「最近、葬儀の件数が少ないのですが、私たち何かしましたか?」と。その葬儀社の評価はとても高いので、こちらが故意に紹介していないわけではありません。たまたま件数が少なかっただけ。ただ、その言葉を聞いたときに、気を引き締めてやっていただけているなあと感じました。

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