帰ってきた「京都BAL」は、どこに“こだわった”のか内覧レポート(3/5 ページ)

» 2015年08月31日 08時00分 公開
[西山武志ITmedia]

 各テナントと打ち合せを繰り返しながら、店舗に寄り添って一つひとつの店づくりをしてきたと言う中澤氏。中でも注力したのは、6階の1フロアすべてを使ってつくり上げたセレクトショップ「Ron Herman」のフロアだ。売場面積は450坪を超え、同ブランド内でも世界最大級のスペースを誇っている。

 エレベーターで6階にたどり着いてからショップに入るまでの演出や、店内に設けられた水場など、遊び心と創造性にあふれた空間デザインには誰もが心地よく驚かされるだろう。中澤氏はここの店づくりについて、Ron Hermanのジェネラルマネージャーである三根弘毅氏、京都BAL全体のデザインを手がけたSO,u株式会社の吉田幹社長の2人と「本当に息がピタッと合った」と語っている。

「Ron Herman」ショップ内の様子。同ブランドで、路面に接していない店舗はここが初めて

 また、地下の2フロア分を占めている書店「丸善 京都本店」も注目を集めている。丸善の京都店は1907年に初めて開設し、梶井基次郎の小説『檸檬(れもん)』の舞台になったことから、多くの地元民や文化人に愛される場所となっていた。その後一度の移転を経て、2005年に惜しまれつつも閉店。そんな歴史を受け継ぐ書店が、京都BALの中に10年ぶりに復活する。フロア内にはカフェも併設されており、ここでしか食べられないレモンのスイーツを提供している。

京都地区最大級の売場面積となる「丸善」は、文具や洋書などにも力を入れる

 その他、京都発のオーガニックコスメブランド「KOTOSHINA/古都品」、ハリウッドのセレブたちに愛されている老舗コールドプレスジュースショップ「DAVID OTTO JUICE」、ハワイの島々で採取したこだわりのコーヒーを楽しめる「Hawaiian Islands Coffee」といった国内初出店の3つのショップや、さまざまなライフスタイルを提案する関西初出店の5つのショップも、新生・京都BALの門出に華を添える。

「KOTOSHINA/古都品」のすべてのコスメ製品には、肌にやさしい京都宇治の有機緑茶成分が配合されている
日本では入手困難なオーガニック食材を使用し、本場のクオリティのコールドプレスジュースを提供する「DAVID OTTO JUICE」

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