そんな店選びのコツについて聞くと「経験則でしかない」と笑う中澤氏だったが、話をうかがっていく中で“次の時代”というキーワードが見えてきた。
「いい店って、自分がいなくなった後も店が続いていくビジョンが描けるんですよね。そこで働いているのは、今がんばっている次の時代の人たち。このビルに入っているブランドには、若くて気持ちの合う人間が山ほどいるんです。この歳になっても、まだまだ若い人に教えられますよ。そういう人がいると、安心できる。京都BALは私が支えているわけじゃない、次の時代の人たちが中心になってやっているんです」
時代が変われば人も変わる――。そんな当たり前の真理と、客商売の現場で向き合い続けてきた中澤氏だからこそ、時流に敏感な若者の声に真摯(しんし)に耳を傾けることができるのだろう。同氏の言葉には京都BALの完成度についての自負と共に、“次の時代”を担う新しい才能への期待にあふれていた。
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