「イソジン」ブランドが消える明治うがい薬 今後の影響は?

» 2015年12月09日 19時30分 公開
[ITmedia]

 オランダのMundipharmaとの提携解消によって、1983年から一般用医薬品として提供してきたうがい薬「イソジン」ブランドを手放した明治グループのMeiji Seika ファルマ(関連記事)。

イソジンという表記はなくなるが、パッケージデザインなどそれ以外はほとんど変わらない印象だ イソジンという表記はなくなるが、パッケージデザインなどそれ以外はほとんど変わらない印象だ

 2016年4月1日からは商品名を「明治うがい薬」として販売する。このたびのブランド変更によって今後の販売戦略などにどのような影響があるのか。

 「単に商品名が変わるだけ。影響は最小限にとどまるはず」。明治の栄養営業本部 栄養マーケティング部 機能性栄養食品グループ長の秋田康一郎氏はこう強調する。これまではイソジンという商標以外、開発から製造、販売までをすべて明治グループが独自に行ってきたため、日本市場における知見やノウハウは同社にあるとする。

 業界統計によると、日本のうがい薬市場は2014年度に約81億円強。メーカー別シェアで見ると、明治グループが長らく5割前後を占める状況である。その理由の1つには、日本で最初にうがい薬の販売を始めたという先行者利益があり、「うがい薬といえば明治という認識が消費者に根付いている」(秋田氏)からだという。そうした点から、イソジンという商標がなくなっても、引き続き明治というブランドが有効だと見ている。

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