ITmedia デジタル戦略EXPO 2026 夏では、各分野の第一人者や企業の現場でビジネス変革に取り組むリーダーの声を通じて、経営×IT×現場のコラボレーションで全社変革を進めるヒントをお届けします。
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「ジャムといえば瓶」というイメージは根強い。だが、瓶ではないボトルタイプのジャム(※)が人気を呼んでいる。アヲハタ(広島県竹原市)が2022年8月に発売した「Spoon Free(以下、スプーンフリー)」だ。出荷額は発売から3年間で約3倍に伸び、現在も成長を続けている。
(※)商品分類は「フルーツスプレッド」だが、本記事では便宜上「ジャム」と表記。
スプーンフリーは、片手で開け閉めできるボトル入りのジャムだ。スプーンを使わず、そのままパンにかけられる。甘さを控えつつ、果実の食感が残るよう果肉の大きさを調整した。いちご、オレンジ、ブルーベリー、トロピカル、りんご、ぶどうの6種類(参考小売価格365円〜)を展開している。
なぜ、瓶ではない製品を開発したのか。背景には、ジャム市場の縮小がある。
総務省の家計調査(2人以上の世帯)を見ると、世帯当たりの年間購入数量は、2000年と2024年を比べると約2割減った。加えて、購入層の高齢化も進む。同社マーケティング本部の中川理那氏は、「メインの購入層は50代以上で、特に70代が多い。ユーザーの高齢化が課題だった」と説明する。
若年層がジャムを敬遠する理由の一つが、瓶だった。同社の「ジャム・スプレッドに関する定期調査」で、買わなくなった層に理由を尋ねると「瓶が使いづらい」が上位に入り、若い人ほどその傾向が強かったという。「重くて扱いにくい」「スプーンが必要で洗い物が増える」といった声が寄せられた。
共働き世帯が増え、朝の支度に時間をかけられない家庭では、こうした手間が敬遠されやすい。そこで投入したのが、スプーンフリーだった。
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