スプーンフリーが支持を集めた理由は、使い勝手の良さにある。スプーン不要で洗い物が減り、垂れにくい。握力が弱くなり、瓶の蓋(ふた)を開けるのに苦労していた高齢者からも、片手で簡単に開け閉めでき、扱いやすいと支持されている。
一方で、店頭での認知には課題を残す。市場では「ジャムは瓶」というイメージがいまだに根強く、店頭で商品を見た人が「これは何だろう」と戸惑い、手に取ってもらえないことがある。使い切りにくさや、残量の分かりにくさを指摘する声もある。
アヲハタの主力商品である「55シリーズ」や「まるごと果実」と比べると、スプーンフリーの認知率はまだ低く、目標までの到達度は「3合目」だという。第3の柱と呼ぶには、まだ時間がかかりそうだ。
それでも、容器を変えるというアプローチは、市場にも影響を与えている。他のメーカーもボトルタイプを投入し、縮小が続く市場で新たな客との接点が生まれている。
松本氏が思い描く理想は、「平日の忙しい日はボトル、休日など時間に余裕があるとき、瓶で楽しんでもらう」という瓶とボトルの使い分けだ。縮小する市場で、ボトルタイプがどこまで市場の裾野を広げられるか。
ITmedia デジタル戦略EXPO 2026 夏では、各分野の第一人者や企業の現場でビジネス変革に取り組むリーダーの声を通じて、経営×IT×現場のコラボレーションで全社変革を進めるヒントをお届けします。
AIを活用したデジタル戦略が必須となる中、ダイハツ工業や旭化成、NOT A HOTELなどビジネス変革に取り組む企業の「当事者の声」を通じて、現場のリアルな課題解決方法を探ります。視聴登録はこちらから。
なぜ「皮だけ」「ガリだけ」が売れるのか 販売データで見えたドンキ「偏愛めし」の買われ方
丸亀製麺は“讃岐うどん”の看板を下ろしたほうがいい、これだけの理由
焼肉店はなぜ急に苦しくなった? ロピアの急成長で見えてきた「新たな競合」
富士そば「外国人観光客お断り」は悪なのか 立ち食いそば騒動が問いかけた現実Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング