「ジャムは瓶」の常識を変えた アヲハタ「ボトル型」が3年で3倍売れた理由(4/4 ページ)

» 2026年07月28日 06時00分 公開
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好調でも、認知は「3合目」

 スプーンフリーが支持を集めた理由は、使い勝手の良さにある。スプーン不要で洗い物が減り、垂れにくい。握力が弱くなり、瓶の蓋(ふた)を開けるのに苦労していた高齢者からも、片手で簡単に開け閉めでき、扱いやすいと支持されている。

 一方で、店頭での認知には課題を残す。市場では「ジャムは瓶」というイメージがいまだに根強く、店頭で商品を見た人が「これは何だろう」と戸惑い、手に取ってもらえないことがある。使い切りにくさや、残量の分かりにくさを指摘する声もある。

photo 片手で扱いやすい仕様(筆者撮影)
photo 甘さは控えめ(筆者撮影)

 アヲハタの主力商品である「55シリーズ」や「まるごと果実」と比べると、スプーンフリーの認知率はまだ低く、目標までの到達度は「3合目」だという。第3の柱と呼ぶには、まだ時間がかかりそうだ。

 それでも、容器を変えるというアプローチは、市場にも影響を与えている。他のメーカーもボトルタイプを投入し、縮小が続く市場で新たな客との接点が生まれている。

photo 主力の「55シリーズ」

 松本氏が思い描く理想は、「平日の忙しい日はボトル、休日など時間に余裕があるとき、瓶で楽しんでもらう」という瓶とボトルの使い分けだ。縮小する市場で、ボトルタイプがどこまで市場の裾野を広げられるか。

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