家入一真が語る、新サービスを作るコツとは(2/2 ページ)

» 2015年12月25日 08時00分 公開
[家入一真The First Penguin]
The First Penguin
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ゼロとイチの間にこそ、大事なものがある

 起業家の中には「ゼロかイチか」「左か右か」と、極論で物事を進めようとする人がいます。

 そもそも人は極端なことを求めがちだし、極端なことをしたがる部分があるので仕方ないかもしれません。楽だし。ですが、僕はこういった極端な考え方はあまり好きではないです。

 どちらかというと、そのゼロとイチの間にある、「0.43」とか「0.62」あたりにこそ、本当に大事なことが隠れてるんじゃないかなと思っていたりします。

 「ゼロかイチか」といった振り切り方は確かにカッコいいですし、ときには必要です。優柔不断で、いろんなものごとを保留にしてばかりの僕にはなかなかできないので、うらやましいなぁと感じることもあります。

 でも、そればかりだと、自分の主張が先走っていて、大事なユーザーにとってやさしいサービスはできませんよね。僕の会社でも「ゼロかイチか」の議論になることはよくありますが、そんなときは「その考え方をまずはやめよう」と言ったりします。

 これは、僕自身が「偏らずぼんやりと漂っていたい」と考えているからなのかもしれません。「これが正しい!」「あっちの方が正しい!」と言い切ることも決して間違ってはいません。

 でも僕は「こっちも正しいし、あっちも正しい」「どちらも正しいから、どうしようかねえ」と考え続けていたい。今すぐに答えは出せないけれど、答えを出すためにずっと考えながらサービスを作り続けることが、実はけっこう大事なんじゃないかなと思っています。

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