次は「業務内容の見直し」。人事異動などで昇進したばかりのとき、あるいは起業した直後は、誰がどのような仕事をこなせるかは未知数。トップと呼ばれる人たちが、組織作りの際に最も神経を使うところでもあります。
不動産会社社長のBさんは、ある一定の期間を置いて個々の適性を見た後は、目標を達成できるよう細分化し、1人当たりの仕事の幅を無駄に広げさせないのだそうです。
「ウチの会社はあちこちで事業を展開しているが、社員1人当たりの担当地域は細かく分けている。どんな人間でも、見なければならない幅が広過ぎると、どうしても雑になってしまう。一点に集中するほうが本領を発揮できるからね」
そのために、Bさんの会社では何か問題が起こったとしても、すぐに対処できるよう専門の部署をあらかじめ設置しているとのこと。そうすることで、営業は営業だけに集中できるので業績は安定して伸びているのだそうです。
「責任感の強い人ほど、危機回避能力が先に働く。例えば営業なら、自分の担当のところで問題が起きると、自分が処理しなくてはと思ってしまう。でも、それに時間をとられて本来の営業活動ができなければ、結果として会社全体の生産性が落ちてしまう。だから、問題の対応は専門の部署に丸投げして、営業には営業の仕事をどんどんやってもらうようにしている」
このように社員それぞれが一点に集中して力を最大限に生かし、生産性を日々高めているのだそうです。
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