新しいSurface、Windowsで実現する未来の働き方とは(1/2 ページ)

» 2016年02月24日 08時00分 公開
[ITmedia]

 Surfaceシリーズと“最後のOS”Windows10は私たちの働き方、そして企業のビジネスをどのように変えていくのか――。その問いへのヒントとなるITmedia ビジネスオンライン編集部主催のセミナー「働き方改善だけで終わらない、ビジネス革新へ踏み出す新プラットフォーム〜Microsoft Surface & Windows10が持つ可能性〜」が2015年12月16日に開催された。本稿はその続報となる。

ユーザーと共に作る「Windows 10」の世界

photo 日本マイクロソフト Windows本部 本部長 三上智子氏

 人々から必要とされるWindowsから、選ばれ、愛されるWindowsへ――。

 マイクロソフトの新OS「Windows 10」。これは単にOSのバージョンが変わったというだけではなく、同社の変革の象徴であり、新たな戦略の象徴でもある。今後マイクロソフトはWindowsをどうしていくのか。イベントの基調講演では、日本マイクロソフトでWindows本部の本部長を務める三上智子氏が、マイクロソフトの戦略について解説した。

 Windows 10は2015年7月29日にリリースされてから、非常に好調なペースで広まっていると三上氏は話す。3カ月足らずでデバイス数が1億を超え、「今後3年で10億デバイスを目指す」(三上氏)という。

 ここまで急激に数を増やす背景には、全てのWindowsデバイスのOSを統一する“One Windows”戦略がある。今まではPCとスマートフォン、組み込み機器など、それぞれOSが微妙に異なっていたが、Windows 10では、IoTデバイスからスマートフォン、ウェアラブル機器など、全機器のOSを統一している。「デバイスが変わっても同じ価値や経験を提供でき、エンジニアはアプリの開発が楽になる」と三上氏は強調する。

 企業のニーズに応えた機能も搭載されている。新しい認証方法「Windows Hello」や、PCとタブレットをそれぞれに最適なUIをシームレスに切り替えていく「Continuum」、複数のデスクトップを作成できる「仮想デスクトップ」などは、開発時に多くの企業にヒアリングを行った結果を反映させたものだという。

 こうした姿勢はリリース3カ月後に提供された「November Update」にも表れている。このアップデートでは200以上の新機能を追加したが、エージェントアプリ「Cortana」の日本語版や日本語フォントの改善といった、日本のユーザー向けの機能も多数実装されている。これは開発者がユーザーの声を拾い、リアルタイムで分析して実装を検討するという開発体制ができているためだといえる。

photo 講演では日本語版「Coltana」のデモも披露した

 「今までは人が機械に合わせていた面がありましたが、Windows 10では機械が人のニーズに合わせてくれるよう開発を進めています。音声入力やタッチペンなど、人の自然な動きでPCを操作できるのが理想でしょう」(三上氏)

 Windows 10で新しくなるのはOSだけではない。2in1デバイスの「Surface」シリーズをはじめ、Windows 10 Mobileやウェアラブルデバイス「Holorens」、84インチという大画面デバイス「Surface Hub」まで、新たなユーザー体験やビジネスを加速させるデバイスの開発に挑戦している。これも「Windowsの可能性を知り尽くしたマイクロソフトだからできること」だと三上氏は言う。

 Windowsの可能性を模索し、ユーザーのニーズに応え続ける――これこそがマイクロソフトの新たな戦略だ。「皆さまとよりよいWindowsを作っていきたい」と三上氏は講演を締めくくった。

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