古今東西、日本中の多くの消費者を巻き込み、社会現象になるほどまで盛り上がった一大ブームというものがある。そこには仕掛け人と呼べる人々の存在があることは言うまでもない。
本連載では、そうしたブームを作り上げた人たちがその熱狂の裏側を自身の言葉で語っていく。第一弾はロッテの菓子商品「ビックリマンチョコ」を取り上げる。
ビックリマンは、1985年に発売した「悪魔VS天使シリーズ」の第1弾から集めています。当時は小学生で、自宅近所の駄菓子屋に売っているのを見て買ったのがきっかけです。今のようにいろいろな玩具が溢れている時代ではないし、当然子どもなので高い物も買えない。そんな中でビックリマンは30円(当時)で、お小遣いでも買えました。
ビックリマンにはまる前は、メンコを集めたり、プラモデルの箱に描かれているイラストをハサミで切ってカードにしたりしていました。ただ、ビックリマンシールのようにキラキラ光るようなものはなかったので、とても珍しく、すぐに魅了されたわけです。お小遣いは1日100円だったので、毎日のようにそれをすべてビックリマンに注ぎ込んでいましたね。
そのころ既に野球はしていたので、駄菓子屋に立ち寄り、そこで買ったビックリマンを食べてから野球の練習に臨んでいました。ビックリマンが野球人としての僕を育てたわけです。
後に知ったのですが、ビックリマンは僕の地元・徳島のある四国から全国にブームが広がったそうです。発売当時、日本の中でも四国の子どもたちが競うようにビックリマンを買い求め、その人気が口コミで徐々に広がっていったといいます。ですから、ビックリマンの終身名誉PR大使になった際に、「自分がビックリマンの火付け役で、生まれてからのPR大使です」と力説しましたよ。
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