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» 2016年06月23日 08時00分 公開

赤坂8丁目発 スポーツ246:だからいまも「現役」! 49歳のカズが教えてくれた人生のヒント (2/4)

[臼北信行,ITmedia]

地獄の自主トレ

 サッカーは他のスポーツと比較しても極めて体力的消耗が激しい。その中でも主力としてピッチに立つためには、相応のフィジカルコンディションが求められる。

 カズはここ数年、オフ中に自主トレを行うためグアムに欠かさず足を運んでいる。ここで組み込まれているメニューはとにかく驚異的。早朝か、午前、午後と3つのブロックに分け、約5時間に渡って行われる。まず早朝から4キロの走り込みと体幹トレーニングをこなした後、午前はドリブルやパス回しなどボールを使った練習を繰り返し、午後はジムでひたすらワークアウト。約10日間、このメニューをまるで修行僧のように黙々とこなしている。この間、フィジカルトレーナーやマッサージトレーナーが、しっかりとサポート。コンディションが狂わないように一日体重計に何度も乗るのも、サッカー関係者の間では有名なエピソードだ。

 この地獄のグアム自主トレには昨年1月にフジテレビの番組企画で元日本代表の前園真聖氏が同行取材したことがある。当時番組をご覧になった人もいると思うが、前園氏は番組中、実はその2年前にカズのグアム自主トレに参加して、あまりの過酷なトレーニングゆえに嘔吐してしまったことも告白していた。

 すでに引退しているとはいえ、かつての名選手で6歳下の同氏ですらギブアップしてしまうような地獄メニュー。これに関しては同行したフジテレビ取材班の関係者が「前園さんは番組企画とはいえ、むしろよくあそこまで一緒に汗を流していた。40歳を過ぎた普通の人がカズさんと同じメニューをこなしたら、ヘタをすると命にもかかわるレベル」と吐露していたほどである。

 以前、取材する機会があったとき、カズ本人に「これだけのメニューをこなして苦しいと思わないんですか」と聞いたところ、苦笑いとともにあっけらかんとこう答えが返ってきた。

 「何を言っているんだよ。『全然』に決まっているだろう。大好きなサッカーやるためにこれだけの練習ができるんだから、楽しくて仕方がないさ。これを『苦しい』と思ったら、それは『終わり』だよ」 

 カズにとって、どうやら明らかな愚問だったようだ。

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