お金持ちがリスクを冒してでも買う「資産を秘めた種」とは銀座で学んだこと(2/4 ページ)

» 2016年08月16日 06時00分 公開
[桃谷優希ITmedia]

利益をもたらしてくれる種をまく

 Aさんがおっしゃる通り、投資で資産を築くにはそれなりの経験をして目利きにならなくてはなりませんが、世の中には投資以外の方法で成功している人も大勢います。例えば、会社の重役クラスなどがそれに当てはまるのですが、そういう人たちはどうしているのでしょうか?

 疑問に思う私に、Aさんはこうお話してくださいました。

 「お金持ちと呼ばれる人は、傍からはあまり見えないかもしれないけれど、実はそれなりにリスクを抱えている。日本は所得税が高いから、企業の経営者クラスの人たちの多くは給料を極力抑える代わりに、税率の安い株式の配当を受け取っている。でも、会社が赤字経営なら配当は出ないから、リスクを抱えているということだよね。

 よく、『投資はハイリスク・ハイリターン』と言うけれど、リスクをハイにするのかローにするのか、もしくは人為的なリスクを限りなくゼロに近づけられるかは自分がまいた種次第。収入を米に例えるなら、いい種をまけばいい米が収穫できるし、そうじゃない種は畑まで腐らせてしまう。災害でダメになることもあるけれど、種を多くまいておけば全滅は避けられるし、知恵があれば対策もできる。

 会社と言えど、そもそも他人の集合体。会社が大きくなれば人数も増えるし、パワハラやセクハラなどの問題も起こりやすい。でも、ある程度のリスクを取ってでも質の良い種をまき続けていれば、後々自分に利益をもたらしてくれるんだよ」

いい種をまけばいい米が収穫できる(写真と本文は関係ありません)

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