講談社は2月22日、「鉄腕アトム」をモデルとした対話型ロボット「ATOM」が作れるパートワーク雑誌「コミュニケーションロボット 週刊 鉄腕アトムを作ろう!」を4月4日に創刊すると発表した。2018年9月まで、全70号に付属するパーツを組み立てることで、ユーザーと会話が楽しめるロボットが完成する。
対話技術をNTTドコモ、制御技術などを富士ソフト、内部基板のパーツ実装などをVAIOが担当。鉄腕アトムの原作者・手塚治虫氏の息子の手塚眞氏は「空を飛ぶ能力や10万馬力は持たないが、新たな可能性を秘めたロボットだ」と期待する。
外装パーツに加えて、カメラ、マイク、タッチパネル付きディスプレイ、CPUボードなど多岐にわたる部品が毎号付属。全ての部品を組み立てると、身長がアトムの3分の1となる44センチの「ATOM」が完成する。
「ATOM」は無線LAN経由でクラウド上の人工知能(AI)と接続する仕組み。全ての部品がそろう来年9月をめどに、AIの顔認識技術と自然対話技術によって最大12人のユーザーを記憶し、年齢や性別に応じた会話をする機能の実装を見込んでいる。
また、「ATOM」はユーザーとの会話内容をデータ化してクラウド上に集積するため、会話を重ねるごとに成長するという。一定期間生活を共にすることで、ユーザーの1日のスケジュールを把握し、アラートを呼び掛けることや、スーパーの特売情報など生活情報を伝えること、子どもに絵本を読み聞かせることなども可能になるとしている。
毎週火曜日に発売。創刊号が830円、通常号が1843円、高価格号が2306〜9250円(いずれも税別)。
同誌の創刊は、講談社の創業110周年と「鉄腕アトム」原作者の故・手塚治虫氏の生誕90周年の記念事業である「ATOMプロジェクト」の一環として実施。
開発を主導した講談社の奈良原敦子プロジェクトリーダーは、「“一家に1台”をコンセプトに、家族の一員として愛されるロボットを目指した。今後も開発パートナーと協力し、会話の機能をさらに強化していきたい」と話している。
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