ヨーグルトのような味はおいしいが、それをどう表現するか。まずは商品名だ。「乳性フレーバー」といっても味がイメージできない。乳製品によくある「ホワイト」という言葉も、商品が白くないため使えない。この味わいを伝える言葉はないか……。
そんなときに目を付けたのが、過去の商品。1990年代に発売した特定保健用食品の乳性飲料が「ヨーグリーナ」だった。あまり売れなかった商品だったため、「縁起が悪い」という声もあったが、「親しみのある響きで味わいを伝えるのにぴったり」と、再び採用した。
パッケージも悩みの種だった。どんな色やデザインを使えば、味をイメージできるのか。デザイナーと何度もケンカをしながら、「ものすごいスピード」で試作を繰り返した。その数は200種類にも上る。試行錯誤の中で、ブルー系の色を基調としたデザインをゴールドに一変させたことも。青いパッケージは酸味のあるヨーグルトをイメージさせるため、甘くリッチなヨーグルト商品によく使われる金色を採用した。最終的にパッケージが完成したのは、商品発表の直前だった。
そんな嵐のような日々を経て、ヨーグリーナは世に出ることになった。開発段階から「おいしい」と絶賛された味の秘密は、素材を生かした製法だ。その素材とは、チーズを作るときに出る液体「ホエイ(乳清)」。ヨーグルトの上澄み液としても知られている。その乳清を乳酸菌で発酵させることで、透明でありながらコクのある味に仕上げた。「飲めば分かる」というおいしさを広く知ってもらうため、発売前の告知にも力を入れた。
そして、2015年4月14日の発売日を迎える。受け入れてもらえるか――。
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