だからミニストップの「ハロハロ」は売れている、知られざる“実験力”水曜インタビュー劇場(シャリシャリ公演)(6/6 ページ)

» 2017年06月21日 08時00分 公開
[土肥義則ITmedia]
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ハロハロが売れている店の共通点

「みたらし団子」の開発にも苦労した

土肥: この取材前に、ハロハロの「みたらし団子」を食べてきました。きざみのりの香りと、あられのカリッとした食感を楽しめましたが、この商品の開発はいかがでしたか?

山盛: 苦労しました。きざみのりの長さひとつとっても、すぐに決まりませんでした。一般的に販売しているきざみのりの長さは、10ミリと20ミリが多い。しかし、みたらし団子に使っているのは15ミリなんです。

土肥: たった5ミリの差ですよね。どちらでもいいのでは?

山盛: いえ、そーいうわけにはいきません。10ミリをのせたところ存在感がイマイチだった。一方、20ミリだと存在感がありすぎる。そこで、ハロハロの器のサイズに合うように、15ミリのきざみのりをつくってもらいました。

 あと、あられときざみのりは別々の袋に入れていたので、手間がかかっていました。あられの次はきざみのり……といった具合に。現場での負荷を減らすために、あられときざみのりをひとつの袋に入れました。また、一緒にかけやすいように、間口が広めの小袋にしました。

土肥: いやはや、ハロハロのフレーバーひとつとっても、苦労がいろいろあるんですね。

山盛: ちなみに、売れている店というのは、キレイにつくっている傾向があるんですよ。オーナーや店長がスタッフにこのような説明をしているんです。「もし自分が購入して、崩れているハロハロが出てきたらどう思う? 嫌でしょ。お客さまに嫌な思いをさせてはいけないから、キレイにつくろうね」と。

土肥: なるほど。取材前に食べた「みたらし団子」もキレイにつくられていました。ちなみに、ミニストップの社員はソフトクリームをつくる研修があるんですよね。ハロハロもソフトクリームを使っていますよね。当然、山盛さんも研修を受けているので、キレイにつくれるはず(キラーン)。

山盛: あ、そろそろ時間ですね(汗)。本日はありがとうございました。

(終わり)

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