先端テクノロジーや斬新なアイデアによって続々と誕生する新しい製品・サービス。それらはビジネスの現場をどのように変えようとしているのか。ITmedia ビジネスオンラインの若手記者たちが開発や販売の現場を取材し、進化するビジネスの“イマ”を追いかける。バックナンバーはこちら。
スポーツ界でもVR(仮想現実)などの先端テクノロジーを活用するケースが増えている。例えば、プロ野球チームの東北楽天ゴールデンイーグルスは2016年から、打撃練習にVRを活用。対戦投手の特徴を捉えるのに役立っているという。
こうした動きはプロスポーツ界だけではなく、ダンスやヨガ、筋トレといった一般の個人レッスンにも入り込んできている。
スポーツ用品メーカーのFunLifeは6月27日、特殊なミラーを使用した運動施設向けサービス「ARC Mirror」(月額20万円〜)をリリースした。トレーナーが不在でも、マンツーマンレッスンを受けることが可能になるという。どんなサービスなのか。FunLifeの田巻富士夫CEOに話を聞いた。
――ARC Mirrorはどんなサービスなのでしょうか。
田巻: ARC Mirrorは映像を映し出せる特殊なミラーです。ユーザーはミラーに映し出された映像を見ながらダンスやヨガ、筋トレなどにおけるフォームの確認ができます。
理想のフォームを覚えるために、DVDやスマホで動画を見ながら練習する人が多いと思います。ですが、本当にお手本通りの動きをマネできているかどうかは、どうしても本人の感覚的な判断になってしまいますよね。
私がヨガを習っていたときの話ですが、教室でのレッスンがないときは家で動画を見ながら自主練習をしていました。自分では「よし、できている」と思っていたのですが、教室に行って実際に先生に見てもらうと「全くできてない」と指摘されるんです。自分が正確にできているかどうかを把握するには、動画では限界があると感じました。しかも、間違った動きを覚えてしまう可能性もあります。
そこで思い付いたのが、独自技術を活用したセンサー付きミラー、ARC Mirrorでした。ARC Mirrorには、自分と同じ身体サイズのトレーナーの動きを映し出すことができます。ユーザーはその動きに合わせて練習をすることで、正しいフォームを身に付けることができます。
ARC Mirrorはユーザーの動きをセンサーが正確に捉えていますので、「正解」の動きとズレがある場合はその部分を赤く表示するなどして、指摘してくれます。これによって、自分はどこができていないのか、正確かつリアルタイムに知ることが可能になります。
ARC Mirrorに映し出す映像は、要望に合わせてオリジナルのコンテンツを入れることができます。例えば、普段はなかなか受けることができない人気トレーナーのレッスン動画を収録することで、ユーザーはいつでもその人気トレーナーによるレッスンを受けることが可能になります。ユーザーはより高いモチベーションを保ちながらレッスンに取り組めるようになるでしょう。
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