今オフ、大谷翔平はメジャーに移籍できるのか赤坂8丁目発 スポーツ246(2/4 ページ)

» 2017年07月06日 12時05分 公開
[臼北信行ITmedia]

最大の理由は大谷自身の問題

 その最大の理由は大谷自身の問題にある。今季開幕前に右足首を痛め、第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)への出場を辞退。メジャーリーガーも数多く出場するこの国際大会が自身のメジャー移籍のための“見本市”となるはずだったが、まさかのケガによるドタキャンによって、その好機を逸してしまった。そして今季公式戦で患部をかばいながら騙し騙しで強行出場を続けた結果、左太腿の肉離れを引き起こして長期離脱を強いられるはめになったのである。

 それでもメジャー各球団の大谷に対する高い評価は現在も色あせてはいない。逆にこのケガによる長期離脱によって、それまで大谷のメジャー移籍に一定の理解を示していたはずのファイターズファンの間では「これだけ休んでおきながら、あっさりとメジャーへ行ってしまうのか」と冷淡な視線を向ける人が急速に増えてきている。

 それも無理はない。5日現在、日本ハムは借金15でリーグ5位。優勝が絶望的どころか、3位と10.5差でクライマックスシリーズ(CS)出場権が得られるAクラス入りも危険水域だ。昨季日本一達成で連覇を目指したが、やはり大谷離脱の影響はとてつもないほど大きく、チームは低迷にあえいでいる。

 このままV逸、さらにBクラスが確定すれば、大谷が戦犯扱いされることは避けられそうもない。確かに日本一の栄冠をつかんだ昨季は投打に渡ってMVP級の活躍を残して賞賛を送られたとはいえ、今季終了後は一転して批判の矢面に立たされる可能性が十分にあるだろう。

 そうなれば今オフはメジャー移籍どころではなくなってしまうかもしれない。もし周囲の空気を読まずに大谷が球団側にメジャー移籍を直訴するとなると、ファンから猛反発を食らってしまうことはある程度ながら予見できる。球団内で「翔平はファイターズファンの気持ちに反してまで海を渡ろうとはしないと思うので、メジャー移籍は先送りにするのでは」と見ている関係者は少なくない。

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