イタリアンファミリーレストランチェーン、サイゼリヤの業績が好調だ。新規出店で売り上げが伸びているだけでなく、既存店の底上げもうまくいっている。既存店の売上高は2016年6月から13カ月連続でプラス(前年同月比)である。
17年8月期第2四半期決算によると、半年間の国内売上高は559億2000万円(前年同期比3.2%増)、営業利益32億3600万円(同60.0%増)。国内店舗数は1034店となっており半年で6店増えた。顧客からの厚い支持を裏付けている。
近々発表される第3四半期決算も期待できそうだ。
サイゼリヤの最大の特徴といえば、圧倒的な安さである。同じ業態であるガストの顧客単価が約850円なのに対して、サイゼリヤは726円。大手ファミレスの中でも断然の安さとなっている。
この低価格には理由がある。サイゼリヤ創業者の正垣泰彦会長が67年に千葉県市川市で1号店をオープンした当時、目につきにくい立地だったため集客に苦戦したそうだ。
メニューの価格を半額にしてみたが、それでも顧客が来なかったので、さらに7割引にした。すると、大行列ができるほどの繁盛店となったのだ。1日に20人しか来なかった店に、800人も来るようになった。1つの店でさばき切れないので、周囲に店舗を増やして、多店舗化に成功した。
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