私は「若き老害」と呼ばれている。「もう若くないだろ」というよくある批判はどうでもいい。老害業界の中では、まだまだ若い方だ。「老害力」もまだそんなに高くないと思うのだ。
老害と言えば、思い出すのは元プロ野球選手の張本勲氏である。「喝!」「あっぱれ!」を連発することで有名だ。中でも老害芸そのものなのは、現役選手(しかも、野球とは限らない)に対する説教だ。昔は(自分たちは)もっとやったもんだ、こうだったんだ、と。
もちろん、これはあくまで面白がる対象であり、いちいち真に受けていてはいけない類のものだ。「はいはい」とスルーするべきものである。当時よりも、今の方が練習方法、技術が進化しているのは明らかだ。競技人口だって違う。日本人がメジャーリーグなどで活躍する時代にもなった。「昔はよかった」という話こそ幻想ではないか。
やや話は飛躍するが、これはビジネスにも通じる話だ。「○○社はスゴい」「○○という製品はスゴい」「○○さんの武勇伝にびっくり」みたいな話は、ちょっと引いた視点で考えたい。本当にそれはスゴいのか、と。ビジネス界における武勇伝や成功事例についても疑って掛かる必要があるのだ。
可能な限り、その事例を紹介しよう。
ビジネス界における武勇伝や成功事例についても疑って掛かる必要がある
- 「世の中全て分かっている系」が厄介な理由
「意識高い系」より面倒くさいのが「世の中全て分かっている系」の人である。自分の得意分野と、生きてきた時代を基準に全てを語ろうとするので非常に厄介なのだ。
- あなたの会社は若者から魅力的に見えていますか?
2018年度の新卒採用が既に盛り上がりを見せている。「新卒の採用なんて関係ねえよ」というサラリーマン諸君も多いことだろう。しかし、サラリーマンとしての保身のためにも、少なくとも自社の採用については関心を持つべきだ。
- ビジネス界は「あれはオレがやりました」で溢れている
雑誌のインタビューに出てくる「俺がやりました」的な奴は、疑ってかかったほうが良い。期待するほどそいつは仕事していない。実際は、みんながそれなりに仕事をしているのだ。
- BOOWY好きの上司と飲むときに気を付けたいこと
群馬県高崎駅に伝説のロックバンド「BOOWY」と書かれたポスターが現れ、盛り上がっている。サラリーマン的に問題なのは、今月の会社の飲みの席で、男性上司から高い可能性でこの話題が出ること、それにどう対応するかということではないだろうか。
- 「残業(長時間労働)は仕方ない」はもうやめよう
電通の新入社員が過労自殺するという事件が起こり、話題になっている。政府はいま「働き方改革」を進めて長時間労働の是正に取り組んでいるが、繰り返されてきたこの問題を本当に解決できるのだろうか。労働問題の専門家、常見陽平氏に話を聞いた。
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