新たなタクシーシステム構築に当たって、トヨタがこれを見過ごすはずはない。トヨタは「TCスマホナビ」というアプリをGoogle PlayとApp Storeでユーザーに無料ダウンロードさせる。当然ながらユーザーの位置情報を取らなければ機能しないから、その情報を取る。ちなみにAndroid版のアクセス許可の内容は次の通りである。
端末とアプリの履歴
実行中のアプリの取得
機密ログ データの読み取り
位置情報
おおよその位置情報(ネットワーク基地局)
正確な位置情報(GPSとネットワーク基地局)
電話
電話番号発信
端末のステータスとIDの読み取り
画像/メディア/ファイル
USBストレージのコンテンツの読み取り
USBストレージのコンテンツの変更または削除
ストレージ
USBストレージのコンテンツの読み取り
USBストレージのコンテンツの変更または削除
マイク
録音
Wi-Fi接続情報
Wi-Fi接続の表示
端末IDと通話情報
端末のステータスとIDの読み取り
その他
位置情報の更新通知を制御する
他のアプリの終了
インターネットからデータを受信する
仮の位置情報でテスト
ネットワーク接続の表示
システムの表示設定の変更
ネットワーク接続の変更
Wi-Fiからの接続と切断
画面ロックの無効化
ネットワークへのフルアクセス
バイブレーションの制御
端末のスリープの無効化
システム設定の変更
将来の拡充をにらんで入っている項目もあるのは分かるが、細かく内容を見ると恐ろしい。もっともそれはこのアプリに限った話ではないということも書き添えておく。
さて、こうしてアプリから吸い上げられたユーザーの行動パターンをクラウド上のAIに送信する。前述の通り、タクシー側の位置や運行情報などもまたこのAIに送られている。と、書けば想像がつく人も多いだろうが、天気や時間帯、曜日やイベントのあるなし、あるいは個人の移動パターンから、クラウド上でAIがシミュレーションし、システムがドライバーを需要が発生しやすい場所へと導く。顧客がタクシーを呼びたいとき、既にタクシーは近くにいるので、オンデマンド配車が可能になるとトヨタは説明する。
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