人口減少に対して危機感を持つ長野県北安曇郡の小谷(おたり)村がIoT(モノのインターネット)を活用して住民の健康状態などを管理していく。
白馬村のすぐ北にある小谷村は、冬場はスキー客でにぎわうものの、人口は減り続けている。1980年に5165人いた住民は、2010年に約4割減の3221人となった。そうした中、在宅医療や介護、健康増進などの分野で住民が暮らしやすい生活環境を整備し、人口減少を食い止めたい考えだ。
そこでIoTを活用して住民の健康状態や相談事などを役場や医療・福祉関係者で共有できる「生活支援情報連携システム」を構築し、1月下旬から実証事業を開始する。
具体的には、これまで分散していた住民の健康や介護に関する情報をこのシステムに集約、連携させる。例えば、住民が自宅で利用する血圧計の測定データもモバイルネットワークを通じてアップロードできるという。
また、IoT技術を利用した押しボタンデバイスによって、住民の相談や意見を集約する「よろず相談システム」も構築する。住民はボタンを押すだけで、役場から電話連絡を受けることができ、内容に応じて適切な担当者へ相談できる。
これらのシステムはKDDIや日立製作所、オムロン ヘルスケアなどが構築、運用する。
実証実験は住民65人を対象に3月下旬まで実施。その後の展開は未定だとしている。
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