運転手を務めた浅井利憲氏(セネック運行管理室室長)は、名古屋から実証実験に参加。自動運転システムの操作については「基幹バスレーンなど決まったところのコースだと安心して運航できる。通常の運転でも前方が気になるがゆえに左右や後方の確認が不足することもある。このシステムでは、全方位のセンサーによって注意を払えるので、巻き込みや後ろから割込みなどにも対応できる」と評価する。
浅井氏の所属先でも、深刻な運転手の人手不足に悩んでいるという。「50代以上でまだまだ働きたいという人でも、年齢的なことでやむなく断念するケースもある。自動走行システムの補助・支援があれば、運転手の定年年齢の引き上げも可能。このシステムが実用化されて、広く普及することを願う」と語った。
内閣府によると、沖縄での実証実験の計画は3ステップで進めている。第1ステップが南城市と石垣市で、今回の実験が第2ステップ、18年度が第3ステップということになる。今回の結果を評価した上で、SIP自動走行システムのさまざまな作業部会で議論し、来年度に活用する計画だ。
1日も早く実証実験から実装のステージに移り、沖縄の交通渋滞が緩和されるのを地元で暮らす筆者としても期待したい。
「地方は不利」――そんな常識を覆す手段はあるのだ
好調な沖縄観光産業、しかし課題も噴出
AKB48選抜総選挙、沖縄開催の“本当”の理由
宇都宮LRTの目玉は何か、不安は何か
路面電車を残した地方都市の共通点Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング