沖縄の渋滞緩和に一役、自動走行バスにみる地方活性化の可能性クルマ社会に朗報?(6/6 ページ)

» 2018年01月31日 06時30分 公開
[翁長潤ITmedia]
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今回の実証実験が第2ステップ

 運転手を務めた浅井利憲氏(セネック運行管理室室長)は、名古屋から実証実験に参加。自動運転システムの操作については「基幹バスレーンなど決まったところのコースだと安心して運航できる。通常の運転でも前方が気になるがゆえに左右や後方の確認が不足することもある。このシステムでは、全方位のセンサーによって注意を払えるので、巻き込みや後ろから割込みなどにも対応できる」と評価する。

 浅井氏の所属先でも、深刻な運転手の人手不足に悩んでいるという。「50代以上でまだまだ働きたいという人でも、年齢的なことでやむなく断念するケースもある。自動走行システムの補助・支援があれば、運転手の定年年齢の引き上げも可能。このシステムが実用化されて、広く普及することを願う」と語った。

SIP自動走行システムの工程表 SIP自動走行システムの工程表

 内閣府によると、沖縄での実証実験の計画は3ステップで進めている。第1ステップが南城市と石垣市で、今回の実験が第2ステップ、18年度が第3ステップということになる。今回の結果を評価した上で、SIP自動走行システムのさまざまな作業部会で議論し、来年度に活用する計画だ。

 1日も早く実証実験から実装のステージに移り、沖縄の交通渋滞が緩和されるのを地元で暮らす筆者としても期待したい。

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