みろくの里(広島)、リナワールド(山形)、かみねレジャーランド(茨城)――。
「いきなりどうしたの? 地方の遊園地ばかり並べて」などと思われたかもしれないが、ある共通点がある。夜の合コンだ。
閉園後の遊園地といえば、「しーん」と静まり返っているわけだが、そこに数千人の若い男女がぞろぞろ集まって、合コンを楽しんでいるのだ。正式名は「夜の遊園地 貸切り大合コン」(以下、夜の合コン)。イベントなどを手掛ける「バームクーヘン社」(富山市)が運営していて、全国の遊園地で広がりつつある。
夜の合コンがスタートしたのは、2012年のこと。富山のミラージュランドで始めたところ、いきなり500人が集まった。関係者の想定を上回ったこともあって、その後も毎年のように開催(コロナ禍を除く)。地元の人からは「ミラコン」と呼ばれるほどメジャーなイベントに成長し、地域で根づいた存在に。そして10年ほどたって、2023年に全国へと進出したのだ。
2025年は、大阪のひらかたパークや愛知の日本モンキーパークなどで、前年比1.6倍となる21回のイベントが開催された。さらに、埼玉の西武園ゆうえんちや山梨の富士急ハイランドでは、参加者が4000人を超えるほどの盛況ぶり(チケットは女性1人4000円、男性7000円、グループ割あり)。他の遊園地でもチケットの完売が続き、参加者は累計5万人を超えているのだ。
というわけで、夜の合コンに参加する若者が増えているわけだが、その中でも個人的に気になっているのは、富士急ハイランドのお化け屋敷である。所要時間は50分ほどなので、かなり長い。恐怖でドキドキしている時間が長くなればなるほど、なぜか、そばにいる人に“ときめき”を感じてしまう。いわゆる“つり橋効果”によって、男女の仲もぎゅぎゅっと縮まるかもしれない。そんなことをニヤニヤしながら……もとい。ビ、ビジネス誌らしい話に戻そう。
夜の合コンを10年ほど続けてきて、どのようなことが分かってきたのか。なぜ、開催数がどんどん増えているのか。バームクーヘン社のイベントプロデューサーを務める深川格さんに話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンライン編集部の土肥義則。
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