日野自動車と独Volkswagen Truck & Busは12日、商用車分野において包括提携に向けた協議に入ると発表した。自動運転などの次世代技術での連携に加え、アジアに強い日野と欧州での販売力があるVWが互いに生産体制などで保完し合い、シナジー効果を狙う。
日野はトヨタ自動車が50.1%を出資する子会社である。日野の下義生社長は人材育成面などでトヨタグループとしての強みがあることは認めつつも、「商用車が直面している課題はトヨタにいるだけでは解決できない。VWとはお客様に提供できる価値という点で、将来のゴールイメージが合致していた」と、今回の提携の狙いについて語った。今後もトヨタとの関係は変わることはなく、トヨタ側からも今回の提携は賛同を受けたという。
トヨタとVWはグローバルで競争関係にあり、影響が出てくることも考えられる。しかし下社長は、「確かに親会社同氏は競争関係にあるが、これからの自動運転、電気自動車(EV)、環境規制などの課題には乗用車よりもトラックやバスといった商用車がまず取り組まなければならないと感じてきた。それには仲間が必要だった。VWと協業することでよりスピーディーに価値が提供できる」と協業の意義を説明した。
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