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ファミマで「帝京平成大学のココがすごい!」 人気声優CMに秘められた大学戦略「碇ゲンドウの中の人」が叫ぶ(2/2 ページ)

» 2018年06月01日 15時30分 公開
[服部良祐ITmedia]
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あえて全国区で知名度アップ狙う

 実は、声優CMの開始と近いタイミングで帝京平成大は広告全体の戦略を転換していた。電車内の広告を基本的に止めて、代わりにテレビCMに切り替えた。雑誌など紙媒体での広告出稿も減らし、ネット媒体を強化した。

photo ファミマの店内で耳にした人も

 高校生があまり読まない紙の媒体よりネットを重視したのに加え、大学側が取ったのは「全国での認知度アップ」作戦だ。帝京平成大はもともと、主要キャンパスのある池袋に通じる各路線の電車内に広告を出していた。

 キャンパスのある駅の沿線に住む高校生に電車広告でアピールする手法は、たいていの大学が取っている。「電車広告はずっと出してきたが、一度ほかのことをやってみようと思った」(入試課)。全国展開するファミリーマートの店舗でのCMは、テレビと同様に地域を問わず高校生にアピールできると考えた。

 少子化による大学全入時代、各大学の学生争奪戦は激しくなる一方。ただ、地元の若者を狙う一般的な大学の広告戦略ではなく、帝京平成大はあえて全国区での知名度アップを狙う。「碇ゲンドウの中の人」が叫ぶ帝京魂は、地方の高校生にも届くか。

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