マイニングマシン「GMOマイナーB2」、電源ユニット込みで1999ドル100億円投じて開発

» 2018年06月05日 17時38分 公開
[中澤彩奈ITmedia]

 GMOインターネットは6月5日、7ナノメートルプロセス技術による専用半導体(ASIC)を搭載した仮想通貨マイニングコンピューター(マイニングマシン)「GMOマイナーB2」の性能などの詳細を発表した。日本企業としてマイニングASICを自社開発したのは同社が初になるという。

photo 最先端7ナノメートルプロセス技術の半導体を搭載した「GMOマイナーB2」

 6月6日から販売を開始し、10月末をめどに順次出荷予定。6月発売分の価格は1999ドル(電源ユニット込み、税別)。販売価格は需要などに応じて毎月調整する。出荷数は非公開とした。

 同製品は1台で24テラハッシュ(1秒間で24兆回ほどの演算が可能)と、高いハッシュパワー(演算力)を持つのが特徴。一般的なマイニングマシンと比べ、設置スペースは約半分で済み、消費電力は最大20%、ネットワーク機器代などにかかるコストは55分の1まで削減できるという。

photo 左から、GMO-Z.com Switzerland AGの奥村真史代表取締役、GMOインターネットの熊谷正寿代表取締役会長兼社長

 GMOインターネットの熊谷正寿社長は、マイニング事業への本格参入について、「ブロックチェーンは中国のマイニングハードウェア大手Bitmainが提供するマイニングマシンのみで運営されているような状況。ブロックチェーンの根底を支える分野に、モノづくりを得意とする日本企業が1社も参加できていない点に着目した」と語った。

 同製品の開発には100億円近くを投じたという。「販売台数目標などの事業目標値はまだ設定していないが、売れない場合は自社のマイニング事業で活用するので、在庫リスクがないという点では非常に優れたビジネスだと思っている」と強調した。

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