「ビットコインの価格が8600ドルを回復しなければ、ビットコインのマイナーは損失を被るだろう」──米Morgan Stanleyのアナリストはこう予測しているという。
米CNBCが報じた。同社のエクイティ・アナリスト、チャーリー・チャン氏とそのチームは、今後のビットコインのマイニングを取り巻く環境について予測した。
その結果、今後マイニングへの参加者が増加すれば、18年下期にビットコインの価格に変動がなかったとしても、マイニングによって生み出される利益は劇的に減る──という。
ビットコインのマイニング用ハードウェア需要や価格は下落し、台湾に拠点を置く世界最大手の半導体メーカーTaiwan Semiconductor Manufacturing(TSMC)の基盤需要にも影響を与えるとの見方を示した。
AppleのiPhone向けチップ製造で恩恵を受けてきたTSMCだが、今後は専用ASICなどマイニング向けチップ製造が拡大するとみられている。ただ、TSMCは今月19日、2018年度の売上高見通しを「前期比10〜15%増」から「前期比10%増」に下方修正。その理由の1つには、仮想通貨のマイニング需要の不透明さがあった。
アジアの主要チップ製造企業などの売り上げの10%は仮想通貨のマイニング需要に依存しているという。マイニング需要が企業の業績に与える影響についても注意が必要だ。
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