2018年6月12日、ついに米朝首脳会談がシンガポールで開催された。
会談は予想を裏切ってセントーサ島のカペラ・ホテルで行われ、ドナルド・トランプ米大統領はシャングリラ・ホテル、金正恩・朝鮮労働党委員長はシャングリラのすぐ近くのセントレジス・ホテルに宿泊した。シンガポール当局がホテルの部屋の確保などに苦労し、予約客の移動などかなりの出費を強いられた。シンガポールは実際に、今回の米朝会談をホストするのに約2000万シンガポールドル(約16億円)を負担している。
会談の内容や今後の行方はいろいろと議論されているが、そんな中で特に気になったのが、金正恩の「移動手段」だった。
金正恩の航空機が古すぎてシンガポールまで飛べないという話はすでにテレビなどでもよく取り上げられていた(結局は中国国際航空のボーイング747機でシンガポール入りした)。ただ筆者が気になったのは航空機ではない。地上で金正恩を運ぶ公用車だ。
4月27日に板門店で行われた韓国との南北会談の際には、金正恩が乗るメルセデス・ベンツの周囲をボディーガード12人が一緒に走っていた様子が世界に流れた。その様子は、米メディアでも話題に。そして6月10日、トランプ大統領との米朝会談のためにシンガポールに到着した金正恩は、板門店の時と同じ種類のメルセデス・ベンツの真っ黒なリムジンに乗り込み、やはり車の周囲をボディーガードが走っている様子が報じられていた。
そんな様子を見ていて、ふと思ったことがある。首脳の「乗り物」には、国の特徴が出るということだ。というのも最近、北朝鮮の隣国であるロシアでも、ウラジーミル・プーチン大統領の専用車にまつわるニュースが大きく報じられており、ロシアらしいな、と思ったばかりだったからだ。しかも同じタイミングで、トランプ大統領の専用車も近々新しくなる予定で、それも話題になっている。
では、プーチンやトランプの特別仕様の専用車をはじめ、世界の首脳たちはどんなクルマに乗っているのだろうか。調べてみると興味深い事実が見えてきた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング