例えば英国は、首相が使う車はジャガー「XJ」の防弾装甲仕様車「センチネル」。ジャガーはもともと英国の会社だったが、経営不振でインドのタタ・モーターズに買収されている。さらにジャガーを守る車列には、やはり英国車のランドローバーが加わる。センチネルの価格は30万ポンド(約4400万円)ほどだと言われており、やはり米国やロシアと比べると激安だ。
自動車大国のドイツはどうか。首相はメインで特別仕様のメルセデス・ベンツ「Sクラス」を使っている。だがやはりドイツ車であるアウディの装甲車仕様の「A8 L」も使用している。手りゅう弾や地雷などにも耐えるリムジンだ。
フランスの大統領は国産車であるシトロエンの「DS5」のハイブリッド車を使う(過去の大統領はフランス車のプジョーもルノーも使っていた)。
中国は、第一汽車の高級路線であるリムジン「紅旗・L5」だ。「抗日戦勝利70周年」の軍事パレードで、習近平国家主席が上半身だけを出してパレードした姿を記憶している人もいるだろう。中国も、自国産ブランドを使っている。
では日本はどうか。安倍晋三首相は国産の高級車であるレクサスのハイブリッド車を使用している。
主要国以外の首脳などを見ていると、やはり圧倒的にメルセデス・ベンツが多い。ステータスとしても、安全性としても、車そのものの機能としても信頼できるからだろう。ただ最近では、日本車のレクサスもよく見られるようになっている。
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