働き方改革の掛け声によって、限られた時間で効率的に働くことが求められるようになり、まともに休憩を取れていない人も多いのではないだろうか。そんな課題に対応するサービスが登場した。職場に設置されているサントリーの自販機から近隣の飲食店の宅配弁当を注文できる法人向けサービス「宅弁」だ。7月から、東京都内の一部で始まった。
手掛けるのは、飲料自販機事業などを手掛けるサントリービバレッジソリューションと、ぐるなび。それぞれの強みである自販機ネットワークと飲食店ネットワークを活用する。早期に専用自販機1000台の設置を目指す。
これまでにないサービスだが、導入企業と利用者、そして両社にはどのようなメリットがあるのだろうか。
宅弁のサービスは手軽さが特長だ。午前8〜10時に、職場内に設置されているサントリーの自販機で、飲料の購入と同じように料金を入れて弁当の注文ボタンを押す。そして、釣り銭口から出てくる「購買証明コイン」を受け取るだけだ。
注文データは自販機から送信され、正午までには近隣の飲食店から出来立ての弁当が届く。購買証明コインを現金と一緒に自販機に入れれば、飲料を10円引きで購入できる。弁当を届ける飲食店は日替わり。自販機1台につき、1日20個まで注文できる。
利用者にとって最大のメリットは、飲食店の出来立て弁当を職場内で手軽に楽しめることだ。会社の外で飲食店やコンビニを利用しようとしても、いつも混んでいる。十分に時間を取れないから昼食を抜いてしまう……という人も少なくないだろう。
企業によっては、他の宅配弁当サービスなどを導入しているところもあるが、注文を取りまとめたり、集金したりする作業が発生することも多く、総務担当者などの負担が増える。宅弁のサービスは、サントリーの専用自販機を職場内に設置すれば利用できるため、コストや手間があまりかからない。サービス開始当初は東京都中央区、港区、千代田区、品川区が主なサービス対象エリアとなる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング