コンビニでおにぎりを買ったとき、パッケージの様子が昔と少し変わっているのに気付いたことはないだろうか。実は最近、各社が「紅しゃけ」なら「Salmon」などと具材の英語表記を表のラベルに盛り込むようになったのだ。文字だけでなく、具材をイメージできる写真も載せるようになってきた。
英語表記も具材の写真も、コンビニのおにぎりを見慣れた日本人にはさほどピンとこないように思える。実はこれ、急増している外国人訪日客に配慮した工夫という。ただ、コンビニで売っている飲食物全部がこうしたインバウンド向けになっているわけではない。なぜ「おにぎり」なのか。
ファミリーマートは7月に「手巻おむすび」シリーズを刷新、パッケージのラベルに具材の英語表記を入れた。「シーチキンマヨネーズ」なら「Tuna Mayo」で「辛子明太子」では「Spicy Cod Roe」といった具合だ。
ラベルには具材のイメージ写真も加えた。いずれも外からは見えない具材を訪日客にもすぐ分かるようにするのが狙いだ。
同社によると、JICA(国際協力機構)などから「英語表記のあるデザインの方が外国人観光客にとって分かりやすい」と要望があったのがきっかけ。「ライスボール」として今や海外でも親しまれるおにぎりだが、訪日客からは「中身が見えなくて選べない」という声が上がっていたという。インバウンド需要の高まりに対応できるようにした。
こうしたおにぎりのパッケージ変更は他社も進めている。セブン-イレブンは4月にパッケージのデザインを刷新。食材のイメージ写真はもともと主なおにぎりに入っており、英語表記を新たにラベルに追加した。
ローソンは2015年秋ごろには既に英語表記を導入。17年11月からは海苔を後から巻く「手巻きタイプ」で具材のイメージ画像を載せるようになった。
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