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コラム
» 2018年09月06日 08時00分 公開

相手の心を開く「傾聴力」:心理カウンセラーが教える、相手の心を開く3つの“きく”ルール (4/5)

[中島輝,ITmedia]

本当の悩みを引き出すための「訊く」

 「聞くこと」と「聴くこと」ができるようになると、3つ目の「訊(き)くこと」ができるようになる。「訊」という字は、「訊ねる」や「詰問」というように相手に質問をして答えてもらうイメージを持つかもしれない。しかし、ここで言う「訊く」とは、質問をしていないのに相手から必要な情報を勝手に話してくれる状態のことを指している。何やら魔法のように感じるかもしれないが、そうではない。相手は聞いてもらうことによって安心欲求が満たされ、さらに聴いてもらうことにより承認欲求を満たされるのだ。

 人間は安心欲求を感じ、承認欲求を満たしてくれる相手には心を許すという心理的性質がある。そして、心を許した相手の役に立ちたいと思う心理的側面も持っている。だから心を許せるあなたから商品を買いたいと思い、あなたに必要な情報を自ら進んで勝手に教えてくれるのだ。

(画像提供:Getty Images)

 例えば、担当者がお願いしていないのに競合相手の見積もりを見せてくれたり、「こういう条件だったらC社ではなく、御社と契約するから何とかならないかな」と相談されたり、商談相手だと思っていた人がいつの間にか味方になっているのだ。

 相手に質問をしても核心的なことは教えてもらえないことが多い。なぜなら質問は指示・命令形だからである。これに答えなさいという指示・命令に対して、人は自覚の有無にかかわらず防衛本能が働くのだ。だから本当に知りたい情報を知るためには、聞くことで相手の心のブレーキを外し、聴くことで相手の心理的ブロックを外し、相手が勝手に心を開き自然に話すのを「訊く」ことが一番効果的なのである。

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