いきなり!ステーキの創業者である一瀬邦夫社長に「低価格、高単価」というビジネスモデルのヒントを与えたのは、「俺の」シリーズだといわれている。当時、「俺の」シリーズは銀座を中心に原価率60%超で、お値打ち価格の料理を立ち食い形式で提供してきた。
ただ、「俺の」シリーズでも近年、立ち食いスタイルが消えつつある。広報担当者によると「立ち食いを減らして、椅子席を増やしている」という。
同社の方向転換を象徴するような店舗が18年8月に東京駅の近くにオープンした。「俺のGrill」だ。席数は138あり、全て椅子席。ステーキを味わいながらバンドの生演奏を聞くことができる。
メインメニューは「Tボーンステーキ」(3980円、税別、以下同)で、肉は900グラムあり、2人で分け合って食べることを想定している。都内にある有名レストランの3分の1以下の価格で提供しているのがウリだ。つまり、高級料理店と同じ料理を安く提供する基本戦略は変わらない。
「俺の」シリーズを立ち上げた坂本孝社長は「来店したお客さまの案内時間や調理時間を短縮したり、ディナータイムに時間制限を設けたりすることで、高回転率を維持できる」と語った。
滞在時間は25分 牛角創業者が仕掛ける「低単価、高回転」の“1人焼き肉”新業態店
目指すは東京新名所? 「俺の」シリーズが生演奏と肉を味わう“セレブ”な新店をオープン
社長が語る 「いきなり!ステーキ」の“原点”とは
地方のフードコートでも行列 「いきなり!ステーキ」の快進撃が止まらないワケ
「551蓬莱の豚まん」が新幹線で食べられなくなる日Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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