お店のミライ

客単価は平均の2倍以上 ファミマが香取慎吾を引っ張り出して狙う“上顧客”とは?焼き鳥のCMでは効果大(2/3 ページ)

» 2018年09月18日 13時53分 公開
[昆清徳ITmedia]

お総菜が好調

 2018年度下期商品政策説明会の資料によると、平均的な客単価は573円で、メイン商品としてパンやおむすびを買う層がこの平均値に近い。一方、特に平均客単価が高かったのは、ファミマのお総菜シリーズ「お母さん食堂」を購入する層だ。客単価は1349円と平均の2倍以上になる。

 お母さん食堂のラインアップには「四川風麻婆豆腐」(300円、税込、以下同)や「小松菜ときのこの白和え」(178円)などがあり、家庭でのおかずや酒のおつまみとして購入されることを想定している。

 袋物総菜は近年、コンビニの稼ぎ頭となっている。ファミマの調査によると、コンビニ業界における袋物総菜の市場規模は2012年には1000億円強だったが、16年には3500億円近くにまで伸びている。背景にあるのは、女性の就業率向上と、共働き家庭の増加だ。これまで、専業主婦がスーパーで食品を購入して家族のために調理するという1つのロールモデルがあったが、女性も働くようになったことで、コンビニで夕食用のお総菜を買うようになった。客単価が平均の2倍以上になるのは、1人で家族の分まで購入しているからなのだ。

photo 「お母さん食堂」の「四川風麻婆豆腐」

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