女性目線で“違和感がある”と指摘されたデザインの一つが、画面に表示させる記事をカテゴリーごとに切り替える「タブ」の分け方だ。「この情報とこの情報は一緒に見ないから、違うカテゴリーにしてほしい」という要望が寄せられた。
例えば、「ネイル」に関する情報の扱い方だ。「男性から見れば、化粧品もネイルも『美容』の情報だろうと考えます。でも、ネイルの情報は『美容』とひとくくりにしてほしくない、単独で見たいという意見が多くありました。最初はその感覚が分かりませんでした」と渡辺さんは振り返る。
カテゴリー分けに関する要望を反映し、実際のアプリでは、美容の分野でも「ビューティー」「ネイル」「ヘアスタイル」とそれぞれ別のカテゴリーに分け、タブで切り替えられるようにした。
デザインは見え方が少し違うだけで、イメージが大きく変わる。細かい調整が必要な箇所は他にもたくさんあった。「良い」と思った工夫が逆効果になることも。「当初、文字の大きさや濃さは、『読みやすいように』と考えて設定したのですが、女性からの反応は『文字が大きい』『ダサい』でした」。細部にわたって確認を重ねながら、見せ方を決めていった。
渡辺さんは「女性が当たり前のように知っていることを知らない、というのはディスアドバンテージ」だと感じていた。自分たちの不利な点を埋めるため、女性の関心が高いトレンドについて、チーム全員で共有することを心掛けたという。「女性向け雑誌を十数冊購読し、ランチの時間にみんなで読み合いました。トレンドをインプットする場を意図的に作るようにしています」
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