“あの事件”の舞台・新潟県十日町市で味わう自然 「サンクス・ツーリズム」のススメ杉山淳一の「週刊鉄道経済」(5/7 ページ)

» 2018年11月16日 07時00分 公開
[杉山淳一ITmedia]

美佐島駅と「国宝・火焔型土器」

 星峠から信濃川発電所巡り。観光コースではないけれど、カーナビに示された道で宮中ダムへ向かう。どんどん細い道に入り、すれ違い不可能な林道になった。落ち葉を踏むとスリップして転落……と思い、ヒヤヒヤしながら走り抜ける。しかし、こういう道の景色が良いことも事実。同乗者がいれば写真を撮ってもらえたな……と思う。約50分のドライブだった。

 宮中ダムは3つのゲートから放水が行われていた。周辺の山も良い色づき。ダムの建設の残土を盛り上げた丘に、ソメイヨシノと八重の黄桜が植えられている。ダムを建設した国鉄時代に作られた憩いの場。周辺の人々と円満でいたいという願いがあったのだろう。

 宮中ダムからは国道でJR東日本千手発電所へ。約25分のドライブ。信濃川沿いだけど、発電に使う水は分流され地下トンネルの中を通っている。大変な規模だと思う。千手発電所付近の電光掲示板に、今日の放水量が表示されていた。今日は47.0立方メートル。つまり47トン。下限に近い量だ。

photo 放水量の掲示板は道路からよく見える

 千手発電所から十日町駅はクルマで10分ほど。返却予定の時間まで1時間半ある。ほくほく線のトンネル駅、美佐島駅を見物して、最後は十日町博物館へ。

photo トンネルの中の駅。美佐島。駅舎と待合室は地上にある
photo 人の姿はなかったけれど、鹿はいた
photo 列車通過時の強烈な突風があるため、秘密基地のような二重の扉がある

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