「ゲノム編集した双子」誕生か、中国で非難の嵐「パンドラの箱が……」(2/2 ページ)

» 2018年11月28日 18時32分 公開
[ロイター]
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<大きなショック>

賀氏が副教授を務める南方科技大は、同氏の研究プロジェクトについて知らなかったと述べ、2月から同氏は無給の休暇に入っていると明らかにした。

賀氏の治験登録に名を連ね、支援しているとされる深セン市科技創新委員会も26日、声明で関与を否定した。

中国科学技術部のXu Nanping副部長は、賀氏の主張を聞いて「非常にショック」を受けたと述べ、そのような研究は2003年以降、禁止されていると記者団に語った。

詳細についてはいまだ不明だと語る同副部長は、「本当なのか偽造されたものなのか、われわれには分からない。もし本当なら、明らかに中国で禁止されている」と語った。

国営の新華社通信は、倫理的問題は無視できないと伝えた。

「科学的探究は尽きることはないが、モラルが放棄されたり、倫理基準が無視されたりすることが許されるわけではない」と新華社はソーシャルメディアでコメントした。

国家衛生与計画生育委員会は26日、この問題を「非常に懸念」しており、州当局者に対し、「直ちに調査を行い、問題を明らかにする」ことを指示したと明らかにした。

深セン市の医学倫理当局は、広東省の当局同様、現在調査中だと、同省の国営紙、南方都市報は伝えた。

(翻訳:伊藤典子 編集:下郡美紀)

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