[香港/上海 7日 ロイター] - 中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL]の孟晩舟副会長兼最高財務責任者(CFO)をカナダ当局が米政府の要請で拘束したことを受け、中国で事業を展開する米有力企業の間で、報復措置への警戒感が広がっている。
米国務省の海外安全保障諮問評議会(OSAC)が6日にシンガポールで開いた会議に出席した米大手企業幹部は、こうした報復が行われる可能性について相次いで懸念を表明した、と事情に詳しい2人の関係者が明らかにした。関係者の1人は、いくつかの企業は不必要な中国への渡航を制限したり、中国国外での会合開催を増やすなどの対応策を検討していると付け加えた。
この会議の正式なテーマは東南アジア地域における経済犯罪とテロリズムだったが、出席者は非公式な会話が許されるとすぐにファーウェイの事件がもたらす可能性にあるリスクを話題にした。
会議にはウォルト・ディズニー
リスクコンサルタントや専門家は、実際に中国が何らかの報復に動く可能性があると話す。
エコノミスト・インテリジェンス・ユニットの駐香港アジア担当アナリスト、ニック・マッロ氏は「中国当局者はこの問題で強硬な姿勢を示すことを迫られる」と述べ、貿易交渉で中国がより厳しい態度になったり、中国の米ハイテク企業への当たりが強くなるのではないかとの見方を示した。
ファーウェイ幹部拘束とそれが在中国の米企業にもたらす影響について、既に顧客からの問い合わせが増えているリスクコンサルタントも出てきた。
シンガポールのコンサルティング会社ドイチェ・リスクのジェイコブ・コースランド最高経営責任者(CEO)は、過去2日で中国渡航のリスクに関する質問を何回か受けたと説明。「緊急性のない渡航は延期し、数週間は事態を見極めるようアドバイスしている」と付け加えた。
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