最新モデルには、球速と投球コースを瞬時に計測し、電光掲示板に表示する機能もある。ボールを押し出す軸の速度と位置をセンサーで読み取ることで、実際に飛んだボールのデータを得ているのだ。
試合終了後には、全ての配球を確認できる。試合を振り返って次に生かすことも可能だ。
「野球盤はシミュレーションゲームなんです。いかに本物の野球を感じてもらうか。機能が進化していっても、その原点を忘れないようにしたいと考えています」
データ野球の時代になり、野球盤にも「分析」の要素を取り入れた。ハイブリッドバットも、複数の材料で作られたバットが受け入れられるようになったからこそ開発できたものだ。形になっていないアイデアはまだたくさんある。時代に合わせて新しい話題を盛り込んでいく。
「まだまだ通過点です。3Dピッチング機能はこれが完成ではないし、バッターももっと本物に近づけることができる。ピッチャーとバッター以外の部分に焦点を当てることも考えられます。次は何を見たいか、という期待に応えて、3世代で遊んでもらえるものにしたいですね」
昔からあるものだからこそ、「野球盤でこんなことまでできるのか」という新鮮な驚きがある。その進化の裏側には、わずか数センチ、数ミリ単位を追求する姿勢があった。これからもその魅力が色あせることはないだろう。
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